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ROH来日公演(ファウスト 2019.9/12,15,18,22) ☆ わけのわからない降板させられ事件 [ファウスト]

◎来年6月のROHのルチアもTBCにされちゃいました.....どうなってるんでしょう。同時期のパリのボエームはそのままです。
 グリゴーロのHPに、「ROHの内部調査終了」の声明と、グリゴーロのコメントが掲載されています。何かよくわかりませんが、セクハラではないけど、態度が悪いってことが認定されたから、ROHには出演させないってことみたいです。要するに合唱団にストでもされたら怖いってことね、ROHの調査結果に従うって言ってたメトも出演させないってことでしょう。こんな結果になって残念です。
 ロンドンの椿姫さんのブログの記事「さようなら、グリゴーロ。今までロンドンでありがとう。」が参考になります。(2019.12.6)


◎11月23日イタリアのテレビ番組 "Verissimo" に出演。Silvia Toffaninの30分に及ぶインタビューに答えました。グリゴーロの弁護士Bava氏も出演。(下の画像をクリックするとビデオにリンクしています)

クリック:ビデオにリンク

Vittorio Grigolo, tutto sulle molestie. E con una battuta gela la Toffanin a Verissimo
(2019.11.24)



 Gramilanoさんが、下のビデオの短いコメントを英訳しています。Vittorio Grigolo comments on recent accusations after a triumphant performance at La Scala

(2019.10.3)



 10月1日、スカラ座で「愛の妙薬」に出演、"Una furtiva Lagrima " では "Bis"と拍手喝采で歓迎されたそうです。ドミンゴとグリゴーロ の問題、ヨーロッパ大陸とイギリス・アメリカ陣営(アングロサクソンとピューリタン)の対応が議論を読んでいます。#MeTooが、有名人だけを狙い撃ちにしていること自体が偽善だと思います。
 その問題は置いておくとして、ROHとNBSは、引越し公演大成功なんて言う前に、虚偽のアナウンスをしたことを謝罪するべきでしょう。
(2019.10.2)



◎ロンドンの椿姫さんの記事 'Everything is fine' said Sir Antonio Pappano.
(2019.10.1)



◎22日の公演に行った方のコメントによれば、
 「代役呼び寄せのことですが、あれは本当にそういったのです。舞台の始まる前に偉い方が通訳を従えて出てきて、ビットリオが体調不良で歌えないから、急きょ呼び寄せたと。いやいや、彼はずっとツアーに同行していた代役さんでいつもヴィットリオを見て、学んでいたそうです(事件が表に出る前ホントに病気と思っていたnbsの社員からばっちり聞いてしまいました)」
 ツイッター情報でも、文化会館の客席で代役君は目撃されています。グリゴーロ の舞台を見学してました。日本人の観客の中に、彼が居れば、目立つって、イギリス人は分かんないのかなぁ......こんな嘘つき隠蔽体質のROHが調査って、どういうつもりでしょう。
 すでに、NBSには「嘘の理由」でグリゴーロ を出演させなかったことを説明してください、とメールしました。多分、無視するでしょうけど。
(2019.9.30)




◎ロンドンの椿姫さんが、今回のグリゴーロ の事件の経緯をまとめてくださいました。
 ヴィットリオ・グリゴーロ(イタリア人テノール)が東京で大変なことに・・
(2019.9.28)



◎グリゴーロが沈黙を破って、その時の状況をコメントしました。私が目撃したのとほぼ一致、妊婦のマルゲリータ役のダンサーのお腹を突いたのに、なぜ、合唱団員が騒ぎ立てるのか理解できませんが......オペラの舞台って、合唱団員が問題になるケースがあるようです。会社で言えば、管理職(指揮者、ソリスト)とヒラの関係みたいなもの。
 妊婦役のバレーのお姉さんを不快にさせたのなら、謝れば済むことだと思いますが、グリゴーロによれば「謝罪の機会も与えられず、無理矢理飛行機に乗せられた」って、それで高いチケットを買った人たちに虚偽の説明をして、代役に歌わせた......日本のどこかのサイトで、「急遽代役を呼び寄せた」なんて嘘っぱちの記事を書いていましたが、代役は最初から連れてきてたんですよ。
 こんないい加減なROHがどう決着をつけるのか心配です。グリゴーロも理不尽な対応をされたら、イギリス大好き....なんて言ってないで、今後一切、ROHには出ませんって宣言してもいいと思います。今回の火種になった合唱団員がいるわけですから、危険です。

・Il Tempo:Grigolo si difende: solo uno scherzo
・La Repubblica:Il tenore Grigolo sospeso da Met e Royal Opera House: "Sereno". Il caso.....
・Il Messaggero:Il tenore Grigolo si difende: «Sereno e disponibile a collaborare».

 その他、ネット上には、たくさんアップされています。
(2019.9.28)


◎ついにTVでも取り上げられました。そりゃそうでしょうね。 "Storie italiane"と言う番組です。

gri_rai20190926.jpg

 更に、BresciaOggiのデジタル版に何が起こったのか、グリゴーロ のコメントの一部が掲載されています。記事全体は買って読んでね.....と言うことです。«Gesto mal interpretato che mi fa stare male...»
(2019.9.27)


◎Il Messaggeroの最新の記事"Vittorio Grigolo accusato di molestie, via dal Met ma canta alla Scala" に、グリゴーロが「愛の妙薬」のプローヴェに参加したと書かれています。メトのドミンゴとグリゴーロ の扱いについて批判的な内容のようで、スカラ座では、ドミンゴの12月15日のガラ・コンサート同様、グリゴーロ の「愛の妙薬」の契約も履行される......と書かれています。
(2019.9.26)


◎メトがグリゴーロが歌うことになっていたアルフレード(2/26〜3/19)をTBA(未発表)にしてます。言いがかりをつけられたら、お終いってことですか。
 イタリアのいくつかのネット情報では、10月1日からのスカラ座の「愛の妙薬」には出演することになっていると報じています。これも10月1日に本当に舞台に立つまでは、分かりませんが......
(2019.9.26)

NYtimesにドミンゴの記事が出ましたが、ついでにグリゴーロも嫌疑が晴れるまで出演できないってゲルプが伝えたって書いてあります。ドミンゴについても、ゲルプは、擁護の立場をとっていましたが、政治的圧力でドミンゴを「マクベス」から降板させちゃったようです。これで世の中良くなるの? つまんないことで騒いでる.....10月1日からの「愛の妙薬」はどうなるんだろう。
(2019.9.25)


◎3列目でカーテンコール最後まで見ていましたが、舞台上で何が起こっていたんでしょう.....すでに書きましたが、私が目撃したのは、合唱団員ではなくて、お腹の大きなダンサーのお腹(スポンジか何か入れてるんでしょ)をツンツンつついていたこと、確かに何か言ってましたが、カーテンコールの列に加わるように言ってたんだと思ってました。  しかし、劇場側の対応もよくわかりませんね、調査中って何? グリゴーロはさっさとイタリアに帰って、ミラノでマイケル・ブーブレMichael Bubléのショーを見に行ってるし、ROHや同僚にも感謝の言葉を述べてますし.......  最初に報じたイギリスの大衆紙からどんどん拡散して、BBC、オランダ、フランス、アメリカ、ついにイタリアまで拡散してます。


◎えぇぇぇぇ、最終公演に出なかったのは、18日のカーテンコールで、合唱団の女性にしつこくちょっかい出したからってことなの? どういうことですか.......お腹の大きなダンサーのお腹をふざけてつついていたのは目撃したけど、他には特別問題にされるようなことしてました? 日本側でもちゃんと説明するべきでしょう。グリゴーロが出るから高いチケット代払ってるのに。イギリスでは記事が拡散されてますね......
(2019.9.24)


ファウスト役変更のお知らせ......あらららら、オペラでは、よくあるパターン、特に来日公演とかだと、アンダーを連れてきていたんだ......代役はロシア出身のゲオルギー・ヴァシリエフ Georgy Vasiliev だそうです。
10月1日からのスカラ座「愛の妙薬」頑張ってください。
(2019.9.21)


 知りませんでしたがROHで5月頃、上演したのがライブで上映されたんですね。その時のトレーラーですが、グリゴーロですよ。

(2019.9.20)


gri_faust2019tokyo.jpg 行ってきました、私にとっては、グリゴーロの初生オペラ鑑賞です。前から3列目、東京文化会館って、舞台に近くて、目の動きまでよく見えます。全体的に演奏も歌も見た目も大満足でした。強いて言うなら、マルゲリータが太ってるわけではないけど、ちょっと体格が良すぎでグリゴーロとのバランスがイマイチってことですか。(右のビデオでは可愛いしほっそりですね.....舞台とは違うなぁ.....このビデオ何度見ても面白い)
 ヴァランタンは重要な役で、著名なバリトンが歌うことが多いのですが、いつまでも発表されないので、無名の方を持ってくるのかと思いましたが、あらまぁ、ドグーでした。NBSの表記ではデグーになっていますが、私の知る限りでは、ステファン・ドグー、最近変わったのかしら?ホロストフスキーとかキーンリーサイドのようにカリスマ性には欠けるかもしれませんが、とてもよかった、何よりフランス人ですしね。
 グリゴーロの「ファウスト」は、2009年バレンシア、2011年ROH、2019年ROH引越し公演と3回目ですが、全部このマクヴィカー演出のものです。メフィストフェレスは、シュロット、パーぺ、今回はダルカンジェロ、個性派揃いです。
 どこかのインタビューで、「ファウスト歌うのはこれが最後かも.....」とか言っていたような。2011年の公演は世界中(日本は含まれない)の映画館でもライブ配信されましたので、映像ではさんざん見ていますが、舞台全体を見ることができて、新たな発見もあって楽しめました。東京文化会館って「せり」がないんですね。美女たち、クレオパトラとかトロイのヘレン、フリネがせりで上がって登場するんですが、歩いて出てきました。

EEf8jSyVUAAAO8G.jpg

英国ロイヤル・オペラ「ファウスト」9月18日(水)のキャスト
シャルル=フランソワ・グノー作曲 「ファウスト」 全5幕
?Charles-Francois Gounod  FAUST  Opera in Five Acts
指揮:アントニオ・パッパーノ  Conductor: Antonio Pappano??
演出:デイヴィッド・マクヴィカー  Director: David McVicar??
再演監督:ブルーノ・ラヴェッラ  Revival Director: Bruno Ravella??
装置:チャールズ・エドワーズ  Set designer: Charles Edwards??
衣裳:ブリギッテ・ライフェンストゥール  Costume designer: Brigitte Reiffenstuel
照明:ポーリー・コンスタブル  Lighting designer: Paule Constable
再演振付:エマニュエル・オベヤ  Revival Choreographer: Emmanuel Obeya
ファウスト:ヴィットリオ・グリゴーロ  Faust: Vittorio Grigolo
メフィストフェレス:イルデブランド・ダルカンジェロ Mephistopheles: Ildebrando D'Arcangelo
マルグリート:レイチェル・ウィリス=ソレンセン  Marguerite: Rachel Willis-Sorensen
ワグナー:ジェルマン・E.アルカンタラ  Wagner: German E. Alcantara*
ヴァランタン:ステファン・デグー  Valentin: Stephane Degout
ジーベル:ジュリー・ボーリアン  Siebel: Julie Boulianne
マルト:キャロル・ウィルソン  Marthe Schwertlein: Carole Wilson
女性プリンシパル・ダンサー:メーガン・グリフィス  Female Principal Dancer: Megan Griffiths
男性プリンシパル・ダンサー:ヤセット・ロルダン  Male Principal Dancer: Yasset Roldan
ロイヤル・オペラ合唱団、ロイヤル・オペラハウス管弦楽団  Royal Opera Chorus, Orchestra of the Royal Opera House
協力:東京バレエ学校  Associated with the Tokyo Ballet School
*German E. Alcantara is participating in the Jette Parker Young Artists Programme. Cast may change without notice.
[ダイヤ]上演時間[ダイヤ]
第1幕、第2幕、(転換)、第3幕 15:00-16:50
休憩                 30分
第4幕、第5幕          17:20-18:35

(2019.9.19)


= = = = = = = =



 来ました......9月6日の記者会見の様子。
ROH_pressconference1_fixw_730_hq.jpg
第一ブログ記事:2019年9月 ROH引越し公演「ファウスト」「オテロ」☆ ファウストはグリゴーロの予定
(2019.9.8)


= = = = = = = =


 gri_faust_nikkei20190706.jpg英国ロイヤル・オペラハウス来日公演
Faust 2019年9月12,15,18,22日 (4公演)

C・グノー作曲
『ファウスト』 全5幕
指揮:アントニオ・パッパーノ
演出:デヴィッド・マクヴィカー
上演時間:約3時間40分(休憩1回含む)

■予定される主な配役
ファウスト:ヴィットリオ・グリゴーロ
メフィストフェレス:イルデブランド・ダルカンジェロ
マルグリート:レイチェル・ウィリス=ソレンセン

ロイヤル・オペラ合唱団
ロイヤル・オペラハウス管弦楽団

■公演日程・会場
9月12日(木) 18:30 東京文化会館
9月15日(日) 15:00 東京文化会館
9月18日(水) 15:00 東京文化会館
9月22日(日) 15:00 神奈川県民ホール

関連記事:[ファウスト]


(2019.7.7)

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マクヴィカー演出「ファウスト」2004(アラーニャ&ゲオルギュー)と2011(グリゴーロとゲオルギュー) ☆ 動画のまとめ [ファウスト]

 ROHのマクヴィカー演出の「ファウスト」は、2004年が初演で、アラーニャ、ゲオルギュー、ターフェル、キーンリーサイド、2011年の再演は、グリゴーロ、ゲオルギュー、パーペ、ホロストフスキーと初演同様、人気歌手勢揃い......それにしてもマルゲリータのゲオルギューですが、初演と再演を比べてみて7年もたつのに全然変わりません。いつ頃だったか、ゲオルギューも年取ったなって感じたこともあるのですが、最近は本当に若々しい.....グリゴーロとの共演とか、アラーニャと別れて若い恋人がいたりで、生き生きしてるってことなんでしょうか。1965年9月7日生まれですから、そろそろ50に手が届くお年なのに.....かつて、さばよんでるって言ってる人もいたようですが、それならなおさら凄いことですよね。
 最近2011年の「ファウスト」の映像が手に入ったので、見比べてみましたが、ゲオルギューが相変わらずきれいなのと、いつもながらのグリゴーロの好き好きオーラに感心して見とれてしまいます。初演のアラーニャの方は、夫婦共演のせいか、淡々と演技してますって感じです。
geo_alagna.jpg gri_geo_faust2011.jpg
2004年:アラーニャとゲオルギュー
2011年グリゴーロとゲオルギュー

 映像のハイライト版を作ってYouTubeにアップしたかったのですが、最近はROH関連のものは「全世界でブロック」されてしまうので、苦肉の策で、キャプチャー画像に音声をつけてアップしました。よくこんな手間のかかることをしますよね、我ながら暇人だわ....

 ファウストがマルゲリータをしつこく口説く "Love Duet" の場面、グリゴーロとゲオルギューの二人があっけにとられるくらいラヴラヴで、グリゴーロの好き好きオーラ全開です。この場面、けっこう長いのですが、あきさせません。何回キスしてるんでしょ.....今までに世界で上演した「ファウスト」で最多記録でしょうね。



 「ワルプルギスの夜」、悪趣味(でも面白い)なバレエがユニークなんですが割愛、前後だけです。メフィストが歌う「朝の光が射すまで...」この歌好きなんです。メフィストは女装してます。初演のターフェルは女装というよりそのまんまでドレスを着てるだけって感じでしたが、パーペの女装は、けっこういい人っぽいおばさん風。



 ファウストのアリア「この清らかな住まい」



 Royal Opera House制作の「ファウスト」のトレイラー。2011年のHD上映版をなかなか面白くまとめてます....ニュー・シネマ・パラダイスのようにキスシーンの連続とか。これは、2013-2014シーズン再演の宣伝用で、キャストは、カレイヤ、ネトレプコ、ターフェル、キーンリサードとまたまた豪華でしたが、ネトレプコが降板しちゃったんですよね。



René Pape(Méphistophélès)、Dmitri Hvorostovsky(Valentin)、
Angela Gheorghiu(Marguerite)
、Vittorio Grigolo(Faust
)

 "ARTE Journal"のサイトに短いビデオ・クリップと記事"Vittorio Grigolo: Der kleine Pavarotti"がアップされています。Arteは、ROHのライヴHD上映と何か関係があるようですから、ファウストの舞台と楽屋でメイク中のグリゴーロの様子もほんのちょっと見られます。



*ARTE Journal video:Vittorio Grigolo: Der kleine Pavarotti

メモ:ロベルト・アラーニャ(1963年6月7日 - )、アンジェラ・ゲオルギュー(1965年9月7日 -)、1996年結婚、2009年頃からゲオルギューが離婚を望み別居状態、2013年5月離婚成立。

関連記事:
オペラ雑誌l'opera 11月号:ROHのファウストのレビュー 「最高の表現的歌唱....」
ROHの「ファウスト」(4):世界に配信 9月28日のカーテンコール
ROHの「ファウスト」(3):BBC Radio3でライブ放送 ☆☆ カーテンコール写真
ROHの「ファウスト」(2):高評価レビュー続々 評論家も興奮 ☆☆ 舞台写真等
ROHの「ファウスト」(1) :好調なすべり出し(2011.9.18〜10.10 全9公演)
バレンシアの《ファウスト》舞台写真:699枚も.....
悪趣味!たいくつさせない独創的な『ワルプルギスの夜』...マクヴィカー演出
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ROH「ファウスト」のトレイラー:グリゴーロ、ゲオルギュー、パーペ、ホロストフスキー [ファウスト]

 「ファウスト」のトレイラーがRoyal Opera HouseのYoutubeのチャンネルにアップされました。なんで今頃...なんですが来シーズン、2013-2014シーズン再演をひかえての宣伝なんですね。2011年秋のHD上映版をなかなか面白くまとめてます....ニュー・シネマ・パラダイスのようにキスシーンの連続とか......



 出てくるのは René Pape(Méphistophélès)、Dmitri Hvorostovsky(Valentin)、
Angela Gheorghiu(Marguerite)
、Vittorio Grigolo(Faust
).....解像度がよくてきれいな映像です....全編見たい!いずれ DVDになるのかしら.....初演版が完売したら出してくれるのかな。


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オペラ雑誌l'opera 11月号:ROHのファウストのレビュー 「最高の表現的歌唱....」 [ファウスト]

263.jpg 9月〜10月に上演されたROHの「ファウスト」、ブログでも記事にしましたが、高評価レビュー目白押しでしたが、イタリアのオペラ雑誌でも最高の評価を得ました。6月のスカラ座の「ロメオとジュリエット」のレビュー(PDF)に続いて、9月号のオランジュ音楽祭の「リゴレット」も最高でしたし、Popera(ポップ系)での成功もオペラ界ではかえって批判の対象にされてしまっていたのも、オペラに専念宣言から流れが変わったということでしょう。クラシック純粋主義者もグリゴーロの実力を認めざるを得ないということですね。

 グリゴーロの部分だけ、いつものいい加減な訳をアップしますが、右の写真をクリックすると全文読めますので、こりゃないだろう...という場合には遠慮なくコメントお願いします。

★GRAN BRETAGNA Cronache da Londra a cura di Nicola Salmoiraghi:
『ファウストは、ヴィットリオ・グリゴーロだった。間違いなく、今現在の数名のすばらしいテノールのうちの1人であると言う事実を裏付けるようなみごと歌唱だった。その声は、明るく良く響き、自信を持ってものにした高音も含めて最高に美しく、大きく、輝かしく、豊かで、すべて前方に飛んでくる。それだけではなく更に、グリゴーロは、ささやくような歌唱、豊富なカラー、印象、イントネーションというような表現的歌唱の秘訣をもう習得していた。有名な 「Salu, demeure 清らかな住まい」が、グリゴーロのエキサイティングな演奏だとすれば、マルゲリータとの夜の二重唱は、本当に称賛に値する表情豊かなニュアンスで感動ものだった。グリゴーロは完全に「ラテン」(彼のデ・グリューとロメオのように)のファウストを演じる。彼の声のカラーが、それを持っているからであるが、それは、断じて欠点ではない。私たちは彼に現代性と一致した偉大なイタリアの伝統を感じる。』
*YouTube:ROH - Faust再生リスト
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ROHの「ファウスト」(4):世界に配信 9月28日のカーテンコール ☆ Echo Klassik ガラコン(2011.10.2)の曲目 [ファウスト]

◎2011.10.5記載
 冗談かと思った....本当の話しです。10月4日の公演は、ゲオルギュー、グリゴーロ共に"illness"を理由に降板、代わりに、Bキャストのマリン・ビストレム Malin Bystromとジェームス・ヴァレンティ James Valentiが歌いました。グリゴーロは2日にベルリンでエコークラシック・ガラコンサートに出演していますが、やっぱり、忙しいのは苦手というか、ちょっとでも調子が悪いと無理して歌わない....トップ歌手の皆さんそうですけど.....調子が悪い時に無理して歌っても誰も誉めてくれる世界ではないですから。それにしてもヴァレンティ君は、10月3日にはアルフレードを歌っているんですよ。これでは、都合のいい代役歌手じゃないですか....でも本人はきっとはりきって歌ったことでしょう、お疲れさま。
 ロンドンの椿姫さんの記事によると、ゲオルギューは食中毒、グリゴーロは"chest infection"気管支炎?だそうです。
********************************

◎以下2011.9.30記載分
 9月28日は、世界の映画館(日本は世界のうちには入ってない)にライヴ中継が配信されました。26日の公演を公式には「病気」ということでキャンセルしたグリゴーロですが、ちゃんと出演しました。劇場でご覧になった方たちによれば、更に熱演だったそうです。しかもカーテンコールでは、サプラーーイズで、観客を楽しませてくれたとか。ロンドン在住のPrimroseさんが写真を送って下さいました。ロンドンの椿姫さんのブログには動画もあります。

gri_fusu20110928_3s.jpg

 いつもは白いシャツで登場ですが、この時は、ファウストが老人の時の赤いガウンで登場、そしてそれを脱ぐと、白いTシャツに"CAIO! MAMMA E PAPA" それから後ろを向くと"I [ハート] LOVE LONDON" ....ロンドンの皆さんへの気配りも。アンジェラ・ゲオルギューの人気をかっさらった感じですが、上の写真を見るとゲオルギューも嬉しそう...ですよね。グリゴーロのことは弟みたいに思っているのではないかと思います。
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 Intermezzoさんのブログでも話題になっていますが、ゲオルギューが持っている可愛いぬいぐるみは、客席から投げられたものだそうですが、シベリアンハスキーのぬいぐるみなので、多分ホロストフスキーに受け取って欲しかったのではないかということです。パーぺがキャッチしてゲオルギューに渡したようです。グリゴーロが26日の公演を休んだのは、このTシャツを作っていたからだ....なんてジョークも.....いずれにしても、舞台上の皆さんも、会心のできだったんでしょうね、とても嬉しそうです。(ステージドアの写真は、Primroseさんのご友人撮影のものです)

 公演は中盤で、あと4公演(10/1,4,7,10),残っています。グリゴーロは、10月2日にはベルリンに飛んで、"エコー・クラシック(Echo Klassik)賞"の授賞ガラコンサートに出演。オペラ歌手では、トーマス・ハンプソンが、マーラー作曲 "子供の不思議な角笛(Des Knaben Wunderhorn)からRheinlegendchen ラインの伝説"、『世界のスター』"ローランド・ビリャソンが、マスネ作曲ウェルテルから"Pourquoi me Reveiller 春風よ 何故私を目覚めさすのか "、『スーパースター、テノールの星』ヴィットリオ・グリゴーロは、ルーチョ・ダッラ作曲"Caruso" を歌う予定です。ZDFでテレビ中継しますので、ブロックされていなければ、ネットでも見られると思いますが、最近ブロックされることが多いので、だめかもしれません。

関連記事:
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バレンシア《ファウスト》好調なすべりだし....(2009.2.2?17)
バレンシアの《ファウスト》舞台写真:699枚も.....
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ROHの「ファウスト」(3):BBC Radio3でライブ放送 ☆☆ カーテンコール写真 [ファウスト]

◎2011.9.28追記
 グリゴーロが元気な姿を見せるかどうかちょっと心配ですが、今のところキャスト変更の発表はされていません。26日の件は、こちらで"Due to illness, Italian tenor Vittorio Grigolo has withdrawn from singing the title role in tonight’s performance of Faust." と発表されています。
 やっとグリゴーロのfacebookに、「今晩のファウストの公演は、世界中の映画館でもライヴ上映されるから皆さん見て下さい!」というメッセージがアップされました。


以下2011.9.27記載
 あらまぁ......26日の公演がグリゴーロではなくて、のっぽのヴァレンティ(James Valenti)になってます。さきほどまでROHのファウストのサイトが準備中になってたんです。まさか急病ではないでしょうから、28日のライヴHD上映に備えてのことだと思いますが.....ゲオルギューは最初から26日はお休みにしてましたけど......今回の日程を見て、24(ライブ放送),26,28(ライブHD上映)は中1日できつすぎではないかと思いました。ジェームス・ヴァレンティは、都合良く10月3日から椿姫出演のためロンドンにいたんだそうです。(2011.9.27,午前1:30)
 James Valentiがfacebookで、スター歌手(ゲオ、パペ、ホロ)と共演できる信じられないようなすごい機会だ....と大喜びです。世界中で注目されるね、おめでとう...なんてコメントがいっぱいついてますけど、まさか冗談でしょ.....28日のライブ上映の日も彼なの? またROHが準備中になっちゃいました。グリゴーロになにが起こっているんでしょう。


**********************

 ロンドン時間24日土曜日の午後6時45分(日本時間、25日午前2時45分)からBBC Radio3でライブ放送がありました。初日のレビューは、「純粋な声のドラマにとって、グリゴーロは最高だ....」とか、「これほどすばらしい“Salut! demeure chaste et pure”を聴いた覚えがない」とか絶賛のレビュー目白押しでしたし、老人から若者への変身が見た目だけでなく声の表現力もファンタスティックだったということですから、本当に放送が楽しみでした。一週間オンデマンドでこちらから試聴できます。テノールのハイCがあることでも有名なカヴァティーナ "Salut, demeure chaste et pure"「この清らかな住まい」を舞台写真をつけてYouTubeにアップしました。



 ドミンゴは「舞台では半音下げて歌うレパートリー」リストの中に、この歌も含めています。ヨナス・カウフマンは、この歳になるまで舞台で歌ったこはない(ということは11月末のメトがロール・デビューってことみたい)ようですが、アリア集のCDではなぜかファルセット、私はこういう歌い方ははじめて聞きましたので、ちょっとずっこけました。(GounodのFaustのスコア)



 グノーのファウストは、ルッジェーロ・ライモンディが若い頃(1966年〜)から主要なレパートリーのひとつにしていましたので、録音をいろいろ聞いています。テノールは、ドミンゴ、アラガル、リマ、サヴァティーニ、アライザ、シコフ、最新の公演は2004年マルセロ・アルバレスと共演しています。「ファウスト」はゲーテの呪い...とかでいろいろ問題が起こるんだそうですが、この公演でも大事には至りませんでしたが、ドレスリハーサルで大きなチェストの蓋がグリゴーロの頭を直撃したんだそうです。パリ・バスティーユの「ファウスト」もアラーニャと指揮者のバトルで指揮者が交代させられたり、初日は裏方さんたちのストでコンサート形式になったとか......そういえば、ライモンディとマルセロ・アルバレスの時も、3月末から4月にかけての公演だったんですが合唱団員が、この時期(四旬節)こんな冒涜的ことはできないヨ.... と騒ぎになって話し合いで無事おさまり、公演は予定通りに行われましたが、ライヴ放送は中止されたことがあります。

 マクヴィカー演出のファウストのプレミエはDVD化もされていますが、2004年6月にアラーニャ、ゲオルギュー、ターフェル、キーンリーサイドという豪華キャストで上演され、その後2回(2004年10月、2006年9月)上演されていますが、今回は、初演の時と負けず劣らずのスター歌手勢ぞろい、マルゲリータは2004年と同じゲオルギューですが、放送を聞いていても、彼女の人気のすごさが分かります。ロンドンの観客に愛されているんですね。グリゴーロのインタビュー記事は"The Guardian" に掲載されましたが、この公演のリハーサル中に誕生日を迎え46才になったゲオルギューのインタビュー記事が、"Telegraph"に載りました。「誕生日には、ヴィットリオがハッピーバースデイを歌ってくれたのよ」とご満悦.....記事は、こちら....Opera singer Angela Gheorghiu says of her marital difficulties with Roberto Alagna: 'It was stupid of us to be apart'

★YouTube再生リスト:ROH - Faust
関連記事:
ファウスト コヴェントガーデン2004年 edcさんのブログでDVDが紹介されています
ROHの「ファウスト」(2):高評価レビュー続々 評論家も興奮☆☆ 舞台写真等
ROHの「ファウスト」開幕(1):好調なすべり出し(2011.9.18〜10.10 全9公演)
バレンシア《ファウスト》好調なすべりだし....(2009.2.2〜17)
バレンシアの《ファウスト》舞台写真:699枚も.....
悪趣味!たいくつさせない独創的な『ワルプルギスの夜』...マクヴィカー演出

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ROHの「ファウスト」(2):高評価レビュー続々 評論家も興奮 ☆☆ 舞台写真等 [ファウスト]

 主なレビューが出そろいました。プロの評論家さんたち、期待が高いだけにスター歌手にはとかく厳しいものですが、結果的に歌手に対しては皆さん評価しています。
 "Telegraph"のルパート・クリスチャンセン Rupert Christiansenは、「ファウストのマクヴィカー演出の再演の目玉は、素晴らしいキャストだ。とかくこのようなスター歌手を揃えた公演は、期待はずれの嘆かわしい結果に終わるものだが、今回は、期待に答えてくれるものだった....」と述べています。そして、グリゴーロについては、「一昨年のマノンの成功が、一時的なものではなかったことを証明した......彼の魅力には抵抗できません....彼は、音を着実にむらなく均一に作り出すことができる。そして “Salut! demeure chaste et pure”を感受性豊かに歌った....」しかし、この"Telegraph"のレビューの写真が、アラーニャとゲオルギューなのはどういうつもりなんでしょう。(いつのまにか今回の公演のグリゴーロとゲオルギューの写真になっていました)
 クリスチャンセンは、昨年の「マノン」の公演の際にグリゴーロのインタビュー記事を書いています。自信満々のグリゴーロの言動を面白可笑しく書いていると思いますが、一部の読者から、批判されました。その時のインタビュー記事はこちら
主なレビュー:
Telegraph/Rupert Christiansen レーティング:☆☆☆☆☆
gri_faust_2011roh_12.jpg彼のJack-the-Ladな魅力は圧倒的だ。彼は、歌うことと舞台が好きで、彼自身の100%を与える...
Opera Britannia/Faye Courtney ☆☆☆☆.5 (9/21追加)
これほどすばらしい“Salut! demeure chaste et pure”を聴いた覚えがない。
Express/William Hartston ☆☆☆☆ (9/21追加)
純粋な声のドラマにとって、グリゴーロは最高だ。
FT/Richard Fairman ☆☆☆☆
グリゴーロは、若いイタリア人テノールの中の期待の星
Guardia/Tim Ashley ☆☆☆☆
グリゴーロのハンサムで大きな声のファウストは、素晴らしく説得力がある.....
This is London/Barry Millington ☆☆☆
グリゴーロは期待に答えた...
The arts desk/Igor Toronyi-Lalic
老ファウストから若者へのグリゴーロの早変わりは、ファンタスティックだった...
The stage/George Hall
エネルギーのかたまり、若いイタリアのテノールは、本物のスターだ.....
MusicalCriticism.com/Hugo Shirley.
マクヴィカーの代わりの再演ディレクターLee Blakelyは、歌手たちとすぐれた仕事をした。キャストはヴィットリオ・グリゴーロによってリードされた。.
classical source.com/Alexander Campbell.
ヴィットリオ・グリゴーロは、若々しいファウストとして素晴らしく叙情的で激しかった.....


ブログ:
Interimezzoさんのブログにレポート、舞台とカーテンコールの写真がたくさん掲載されています。
dognorahさん/2011年9月15日「ファウスト」ドレスリハーサル
ロンドンの椿姫さん/ファウスト by Gounod 豪華面子初日速報



関連記事:
ROHの「ファウスト」開幕(1):好調なすべり出し(2011.9.18〜10.10 全9公演)
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ROHの「ファウスト」(1) :好調なすべり出し(2011.9.18〜10.10 全9公演) [ファウスト]

 ロンドン、コヴェントガーデンのマクヴィカー演出,グノーの「ファウスト」が、18日初日を迎えました。グリゴーロ、ゲオルギュー、パーペ、ホロストフスキーという豪華キャストですが、オペラにしてはめずらしく、誰1人欠けることなく順調なすべり出しです。今後10月10日まで9公演の長丁場ですが、それぞれの全日程をトラブルのないようにお願いしたいものです。9月24日(土)にはBBC Radio3でライヴ放送、これは日本でも一週間オンデマンドで聞くことができます。9月28日には、イギリス、ヨーロッパ、北米の映画館でHDライヴ上映があります。

 今後、レビュー、レポート等が次々アップされると思いますが、さっそくintermezzoさんのブログに舞台写真がたくさん掲載されました。カーテンコールの動画が掲載されていますが、このビデオクリップは、ロンドン在住のPrimroseさんがYouTubeにアップして下さったものです。 グリゴーロとゲオルギュー絵になりますね。ゲオルギューは、この公演のリハーサル中にお誕生日を迎えて46才、写真で見る限り、きれいですね。
Charles-François Gounod:Faust
The Royal Opera
18 September 2011 to 10 October 2011
(9/18,21,24,26,28 10/1,4,7,10)

Original Director
:David McVicar
Revival Director:
Lee Blakeley
Set designs:
Charles Edwards
Costume designs:
Brigitte Reiffenstuel   

Performers
Conductor
:Evelino Pidò
Faust
:Vittorio Grigolo
Méphistophélès:
René Pape
Marguerite:
Angela Gheorghiu

( Malin Byström 9/ 26 10/7,10)
Valentin
:Dmitri Hvorostovsky
( 
ZhengZhong Zhou 10/7,10)
Siébel
:Michèle Losier
Wagner:
Daniel Grice
Marthe Schwertlein:
Carole Wilson   
gri_geo_fast2011roh.jpg

話題:
 グノーの「ファウスト」は、なんかの記念の年ではないとおもいますが、このロンドンの「ファウスト」を皮切りに、パリのバスティーユでも9月22日から、ロベルト・アラーニャ/インヴァ・ムラ主演で、11月末には、NYのメトでヨナス・カウフマン主演で上演されます。ロンドンの「ファウスト」は、めずらしくスター歌手のキャンセルゼロで順調なすべり出しでしたが、パリの「ファウスト」は、あやふや情報ですが、アラーニャと指揮者のアラン・ロンバール Alain Lombardの喧嘩?で、劇場側はロンバール を切って、指揮者を1975年生まれの若手指揮者アラン・アルティノグル Alain Altinoglu に差し替えました。喧嘩の理由は分かりませんが、喧嘩両成敗とはならず、アラーニャのディーヴォ勝ち!ということです。メトの「ファウスト」は、シーズン発表では、プレミエは、カウフマン/ゲオルギューでしたが、ゲオルギューは「私のイメージじゃないわ....この演出は」とうことで早いうちに出演辞退しちゃいました。演出はENOとの共同制作で、なんでも原爆で壊滅した広島から話しがはじまる、物理学者ファウスト.......なんだそうです。(なんか日本では上演中止になりそうな設定ですね、「死の町」と言っただけで大臣の首が飛ぶようなおかしな状況ですから)

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自宅で「ファウスト」のおさらい(YouTube) ☆ BBC RADIO 3で放送 [ファウスト]

 ヴィットリオ・グリゴーロが、YouTubeに動画をアップしました。ロンドンのコヴェントガーデン、9月18日開幕の「ファウスト」を自宅で勉強中というビデオクリップです。自宅ということはチューリヒでしょうね。飛ばして遊ぶヘリコプターを作りながらのおさらい......



 この公演は、イギリス国内、ヨーロッパ、北米の映画館で"LIVE HD Opera"としてライヴHD上映されますが、テレビでは放送しないようなので、さしあたりは、私には見るチャンスがなさそうです。しかし、BBC RADIO 3の"Opera on 3"で放送されます。現地時間、2011年9月24(土)18:45〜22:15、従って日本では2011年9月25(日)の早朝午前2:45〜6:15になります。多分1週間オンデマンドで聞けるのではないかと思います。"LIVE HD Opera"を配信するのはOpusArteのようですから、いずれは、なんらかの形で見られる可能性があるかもしれません。

 グリゴーロは、2009年にバレンシアで今回と同じマクヴィカー演出で「ファウスト」を歌っていますので、「ファウスト」は2回目、この演出は、アラーニャ、ゲオルギュー、ターフェル、キーンリーサイドの豪華キャストでDVDにもなっていますが、とてもおもしろい演出です。特に「ワルプルギスの夜」の場面が最高! 今回もグリゴーロ、ゲオルギュー、パーペ、ホロストフスキーという「夢の競演」となっています。キャンセルのないようにお願いしますよ。

☆2011年9月ROH

☆2009年2月バレンシア
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バレンシアの《ファウスト》のレビュー★☆ギャラリーMisaelのHPにグリゴーロの作品の写真アップ [ファウスト]

 昨年の11月13日の記事 『ミラノのギャラリーでグリゴーロの作品を展示』で紹介したギャラリーのホームページにグリゴーロの作品のスライドショー(6枚)がアップされています。
 アーティスト=グリゴーロのポートレートもありますが、なぜかバレンシアの《ファウスト》の老人メイクの写真も.......グリゴーロのお気に入りの写真なのか.....。右の写真をクリックするとリンクしています。この写真いいですね、絵になってます......

 バレンシアの《ファウスト》は、すでにいくつかレビューを紹介しましたが、イタリアのオペラ雑誌にもレビューが掲載されていました。他のレビュー同様、大成功だったと書かれています。

『ファウストとしてヴィットリオ・グリゴーロは大成功をおさめた。若いテノールは、もっと慎重な用心深さをもって情熱を注ぎ込むことが必要かもしれないが、実際にとにかくすごく注目に値するものを持っている。中音域は、柔軟で情熱的で力強いが、一方、中音域から低音域への下降では、美しく練られた声が、多分、高音で《押す》歌手の癖で、粉状になる傾向があるように感じた。才能豊かなテノールが、どんなに才能があったとしても、この分野のレパートリーに取り組む時、曲の作風と様式にも気を配るように忠告したくなる。ファウストは、トゥリドゥではないが、ニュアンス、陰影、弱音のより優れた探求は、間違いなく正当で適切なもので、マルゲリータとの二重唱では、実にうまくその成果を引き出した。このことは、注目に値する試みだった。』
『シュロットとグリゴーロは、この公演を成功させ、カーテンコールでは、拍手喝采を受けた.....』と締めくくられています。

 グリゴーロの歌唱について、トリッドゥじゃないという表現を見かけますが、これは、ヴェリズモじゃないんだから、もっとその曲の時代の様式に従って歌え..ということなんでしょうか。グリゴーロは、才能がありすぎて、いろいろやっちゃうってことなのかなぁ....いずれにしろ実力は充分あって、しかも並ではない普通の物差しでは測れないタイプのテノールなんでしょう.....
gri_art.jpg

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悪趣味!たいくつさせない独創的な『ワルプルギスの夜』...マクヴィカー演出 [ファウスト]

★3月には出すと約束した"new アルバム"はどうなってるの...というpOperaファンの詰問に対してグリゴーロのコメントが出ました。期待されるのもつらいわね....オペラアリア集も出して下さい!この方が簡単でしょ。(2009.3.29)

★CD発売のニュースもないし、グリゴーロもどこでなにをしているやら...というのでファン・フォーラムの常連さんたち、しびれをきらしているようですが、昨日フォーラムにメッセージがありました。CDについてはなにも言及していませんが、《海賊 il Corsaro》、ベッリーニの《海賊 il Pirata》ではなくてヴェルディの《海賊》をお勉強中だそうです。恐らく2、3年後にどこかで歌う予定なんでしょうね。来シーズンはチューリヒで《ルイザ・ミラー》もありますし....(2009.3.28追記)

 グノーの《ファウスト》の5幕前半の『ワルプルギスの夜』というバレエはカットされる場合も多いようです。普通は次々と美女、クレオパトラとかトロイのヘレン、フリネが登場して官能的な踊りでファウストを誘惑するという趣向で、7曲もあって、続けて演奏されますが、その都度、拍手もあったりしますので、約20分くらいかかります。はっきり言って、けっこうたいくつなものなので、カットすることも多いということなんでしょう。

↑写真をクリックするとYouTubeにリンクしています。ここまでは、バレリーナも皆可愛らしい....
最初のメフィストと合唱の「夜が明けるまでは」が好きです。
 バレンシアでグリゴーロが歌った《ファウスト》は、2004年にコヴェントガーデンで上演されたマクヴィカー演出のものですが、この『ワルプルギスの夜』が、実にユニーク。マクヴィカーは、若返ったファウストがやってきたことをこのバレエで再現、最初は、かわいらしいバレリーナたちが優雅に踊ってますが、そこに大きなお腹をかかえた臨月の踊り子登場.....皆に笑い者にされ、いじめられます。次にファウストが殺したヴァレンティン登場、またまた踊り子たちにからかわれ刺されます。その後は、踊り子と見物客の男たちが、ハチャメチャ乱痴気騒ぎ...はい、いつものマクヴィカー調の悪趣味だけどたいくつじゃないユニークな『ワルプルギスの夜』なんです。それから、メフィストはクレオパトラとかの美女に混ざって、「美女」になってます。コヴェントガーデンでは、ブリン・ターフェル、バレンシアではシュロットが女装を披露しています。
 バレンシアの劇場のサイトに写真がたくさんダウンロードできるようになっていますので、せっかくですから、写真をつなぎあわせて音楽をつけてみました。グリゴーロ&シュロットのは残念なことに手に入りませんので、2004年のアラーニャ&ターフェルのを使わせてもらいました、ターフェルのゲテもの「そのまんま女装」も捨て難いので、最初にちょっと残しておきました。みとれちゃいますよ。

↑写真をクリックするとYouTubeにリンクしています。
ここからマクヴィカーお得意の悪趣味のはじまり、はじまり〜ファウスト君もいやがってます。

 コヴェントガーデンとバレンシアで、違うところを発見。最後にマルガレーテが赤ちゃん(人形)をかかえて出て来て、バレリーナさんたちが、奪ってくちゃくちゃにするんですけど、バレンシアでは、マルガレーテが抱いている赤ちゃんもきれいな白い布でくるんでましたし、その赤ちゃん(人形)を小さな棺に入れます。それから、お約束のマルガレーテの首の赤い紐がなぜかROHの初演ではしていませんでしたが、バレンシアでは首に赤いリボンをしてました。これはフィナーレの牢の場面でも同様でしたが、まさかマルガレーテ役のゲオルギューの衣装係さんが忘れた...なんてことはないですよね。すでにROHでは再演しているようですが、どうだったんでしょう。アラーニャとグリゴーロを比べると、アラーニャが子供体型で年をくってるのにカワイイです。グリゴーロはスタイルがいいですね。

バレエは、以下の7曲ですが、マクヴィカー演出では、多分2番目の曲をカットしています。あんまり長いと、やり過ぎになっちゃいますから、その方がいいでしょう。
1.ヌビア人の踊り
2.クレオパトラと黄金の杯
3.ヌビア奴隷の踊り
4.クレオパトラとその奴隷たちの踊り
5.トロイの娘たちの踊り
6.鏡の踊り
7.フリネの踊り

★今まで視聴した(TVとかDVD)マクヴィカー演出のオペラ:
・シェーファー&M.アルバレスの《リゴレット》:
NHKが放送するのに、一部映像を差し替えたほどの場面がありました。(男の全裸?)
・フォン・オッターの《カルメン》:
インテリ然としたオッターがいやらしいオレンジの食べ方をしたり、妙な踊りを踊った。
・《魔笛》:
これは悪趣味な場面ってあったかしら?
・ザルツブルグ音楽祭《ホフマン物語》:
ホフマンが薬中毒の設定、ルッジェーロ・ライモンディが悪漢4役だったので、BSでの放送を期待したが、未だにされてない.....
《ドン・ジョヴァンニ》もありますが、すぐに思いつくのは以上の作品かな....
※最初の文章中でもリンクしていますが、交流ブログ”FOOD FOR SOUL"にマクヴィカーについての記事『売れっ子オペラ演出家、デイヴィッド・マクヴィカーについて』があります。

ついでに:
グノーの《ファウスト》のメフィストはバス歌手の重要なレパートリーですので、ルッジェーロ・ライモンディも若い時から歌っています。ロールデビューは、1966年(24才)フェニーチェ座、ピエロ・ファジョーニ演出で、大成功をおさめました。この「ワルプルギスの夜」は、カットされたり短縮されることが多いのですが、1971年のNYメトロポリタン歌劇場の公演の録音(inHousu)がありましたので、バレンシアの舞台写真のBGMにしてみました。写真もiMovieで動かしてみました。ほとんどシュロットですが、アップにしてもかなりの美女ぶりじゃないですか....YouTubeでご覧いただけます。
★NYメト,1971.10.4,Alain Lombard指揮,Domingo,Renata Scotto,R.Raimondi, Kostas Paskalis,Frederica von Stade
ライモンディのメフィストは、ミュンヘンでも大人気だったとか...YouTubeにちょうどこの場面がアップされていました。私も映像で見るのははじめてです。バレーのカット版です。Francisco Araiza sings FAUST Nuit de Walpurgisフランシスコ・アライサのファンのようです。簡単に誰でもビデオをアップできるようになって、貴重な映像が出て来ますね
★ミュンヘン,1988.1,Giuseppe Patane指揮,Pier-Luigi Pizzi,Francisco Araiza,Carol Vaness,,Ruggero Raimondi

 
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バレンシアの《ファウスト》舞台写真:699枚も..... [ファウスト]

★5月1日と4日に北京で《ボエーム》に出演。他のキャストは中国人歌手ってことかな.....(2009.3.26)

★かんじんな場面の写真がない!と思っていましたが、ありました。グリゴーロが写っているのだけでも100枚近く見逃してました。もう、ありすぎ....疲れた...頑張って、追加でアップしました。(2009.3.24)

 すでにヴィットリオ・グリゴーロのホームページのフォトギャラリーには、《ファウスト》の舞台写真が掲載されていますが、劇場のサイトにも舞台写真のデータがダウンロードできるようになっています。違う写真もあるかも.....ということでダウンロードしました...というか完全にはダウンロードできてませんが.....とにかく半端じゃない枚数なんです...修学旅行の写真じゃないんだから(私たちの時代は写真屋さんが同行してたんです)....とにかくバチバチ撮りまくっているだけの写真みたいなんです。ダウンロードできただけでも699枚...zipで圧縮してあるんですが、解凍の途中で、「不正ななんたらが....」ということで、数回試みてみましたが、完全にはダウンロードできていないようです。どなたか、完全にダウンロードできた方がいらっしゃるかしら.....モンクはこのくらいにして、まあまあかな...という写真を紹介します。
※クリックすると拡大します。⊕マークが出る場合は、クリックすると更に大きくなります。
vittorio Grigolo,Erwin Schrott,Alexia Voulgaridou,Gabriele Viviani,Ekaterina Gubanova
まず、カーテンコールの写真。マクヴィカー演出の《ファウスト》は、最後に、老人に戻ってしまうという設定なんですが、この写真を眺めていると、いつものグリゴーロでしたら、カーテンコールは、元気に小走りに....ですが、よたよたとおぼつかない足取りで出て来たんでしょうね....なりきりグリゴーロ君、共演者の皆さん笑ってますよ。

楽譜を見てますから、ファウストは老音楽家。メフィストに魂を売って青春を取り戻す契約する。そして、若き日の思い出のつまった箱に入ると....

はい、若者になって、箱から元気よく飛び出して来ました。

2幕。メフィストは一同に酒をおごり、「マルガレーテのために」と乾杯する。ヴァレンティンは怒って剣で斬りつけるが、折れ、驚いた一同は去ってしまう。そこにファウストが現れ、「マルガレーテに会わせて欲しい」と頼む。ここで、ファウストは左上の写真(残念なことに後姿ですが)のように「ばい菌マン」のようなふざけた格好をして出て来ます。この写真ではすでに帽子は脱いでいるが、悪魔君の帽子をかぶって出てきて、メフィストもあきれ顔...という、ほんの数秒ですが、お笑いの場面なんです。(参考までに下にその「ばい菌マン」のファウストの写真を載せておきます)そして、最後の「ワルツと合唱」のシーンはキャバレーで、マルガレーテは、そこでウェイトレスをやっているという設定です。


有名なアリア「清らかな住まい」を歌っています。なんと17枚も写真がありました。歌があれば動画にできるのに....


ファウストの愛の告白にも「また明日...」とつれにない素振りでしたが、ついにファウストのものに、「宝石」と押しの一手で成功!...ほくそえむメフィスト

戦地から帰って来たマルガレータの兄ヴァレンティンは、ファウストの子を妊娠している妹の様子を見て激怒し、ファウストに決闘を挑む。ファウストは「怖いよ〜」としり込みするが、メフィストの力でファウストは決闘に勝ち、ヴァレンティンは妹を呪いながら息を引き取る。前の幕のさわやか好青年が一変して、生気を吸い取られた形相で、メフィストに操られていますね。

[ワルプルギスの夜」、かなりエログロなダンスが繰り広げられますが、その間、ファウストはずっとプロンプターボックスに座って見ています。かなりの枚数の写真がありますが、全部後ろ向き.....辛うじて横顔が見える写真がありました。グリゴーロもまじかでかなりえげつないシーンを見せられて辟易していたかも.......

女装のメフィスト.....ブリン・ターフェルの時は、女装してもターフェルでしたが、シュロットは、女に見えなくもない...かな。

気が狂って自分の子供を殺してしまったマルガレーテは、牢の中にいる。そこに自責の念にかられたファウストが会いにやってに来る。マルガレーテは、再会を喜び、「あなたのやさしい手が私を抱き寄せる」と過ぎ去ったたのしい日を夢見ながら歌う。

メフィストがやって来て、「夜が明けると破滅だぞ」と三人三様の三重唱となる。マルガレーテは、ファウストと一緒に行くことを拒否して、最終的にマルガレーテの魂は救われる.....マクヴィカーの演出は、「夢オチ」なので、ファウストは元の老人に戻るという結末のようです。↓↓↓↓


すごい枚数の写真でしたが、普通、こういう舞台写真は、ソリストがメインですが、合唱団、ダンサーたちの写真もたくさんありました。興味のある方は、2008-2009 SeasonのFaustでダウンロードできます。
しかし、写真だけでなく、歌の一部でもいいですからアップして欲しいです。グリゴーロの「この清らかな住まい」は、どのレビューも好評だったんですよ。聞きたい!です。

関連記事:バレンシア:グノー作曲《ファウスト》


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ヴィットリオ・グリゴーロ、スペイン・バレンシアのテレビ番組”NT9"に出演 [ファウスト]

 2月13日、《ファウスト》の公演の合間に朝のテレビ番組『NT9』に出演。下の写真をクリックするとビデオクリップが見られます。約13分です。※RTVVがリンク切れしましたので私の保存版をリンクしました。
 いつものように、オペラを若い人たちに見に来て欲しい...と語っています。イタリアに比べてバレンシアの観客は、若い人が多い...とか言っているようです。 いつも、積極的に『オペラ』の宣伝をしてエラいですね。

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★グリゴーロの話したことの要約が掲載されています。
VITTORIO GRIGOLO: “EL PALAU DE LES ARTS ESTÁ HACIENDO UN GRAN TRABAJO ACERCANDO A LOS JÓVENES A LA ÓPERA”
キャスターは多分、journalist Xavier Carrau
- Juan Lagardera, periodista
- Santiago Delgado, periodista
- Merche Carneiro, Onda CERO

関連記事:バレンシアの《ファウスト》

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バレンシアの《ファウスト》:グリゴーロとシュロットの若者コンビが大人気★レビュー [ファウスト]

 2月2日からバレンシアで上演されている、マクヴィカー演出の《ファウスト》は、いろいろなレビューやレポートがネット上に掲載されていますが、評判は上々、ヴィットリオ・グリゴーロのファウストも歌も演技も好評のようです。
←グリゴーロ(1977.2.19生)  ↑シュロット(1972生)


 この公演は、メインキャストが若い歌手ばかりというのも特徴ですが、これもバレンシアの観客を喜ばせているようです。カーテンコールでは、グリゴーロとシュロットのコンビが大人気で、拍手喝采だそうです。
また、下記レビューにバレンシアの観客層は、イタリアの劇場の約半分の平均年齢だったことが書いてあります。ということは、おそらく30才代の人が多かったということでしょう。これが、スペインの歌劇場全般の傾向なのか、若くて実力のある歌手の公演だったからか.....どちらかはわかりませんが、筆者がこの公演のレビューで客層が若いということを書いたということは、グリゴーロとシュロット効果だということを言いたかったのではないかと思います。若い人にもオペラを見に来て欲しい、といつも言っているグリゴーロにとっては、満足な公演だと思います。

★レビュー(伊):
Al Palau de Les Arts di Valencia il Faust di Gounod nell’allestimento di McVicar (2009.2.8)
scheda cast:Vittorio Grigolo (Faust) Alexia Voulgaridou (Marguerite) Erwin Schrott (Mephistophélès) Ekaterina Gubanova (Siebel) Annie Vavrille (Marthe) Mario Cassi (Valentin) Vittorio Prato (Wagner)
抜粋要約:
これは架空の話だが、芸術家ファウストの夢の話が演劇的あいまいさを超えた。こういうことは、演出家の意図を確実に表現できるキャストなしでは不可能だ。ヴィットリオ・グリゴーロのファウストは、声楽的には多少スピント気味だが、演劇的にはこの公演にはピッタリ。同様に、アーウィン・シュロットの身体的魅力と強力な声は最高に説得力のある悪魔を描いた。彼らに比べるとアレクシア・ヴルガリドゥのマルガレーテは、テクニックはあるようだが、ちょっと面白みがなかった。一方、フレデリック・シャスランの指揮は、伴奏に留まっており、グノーの濃厚な音楽によって表現されなければならないニュアンスに欠けていた。観客にとって驚異的な成功であり、その観客の平均年齢は、一般的なイタリアの劇場のおよそ半分である。Carlo Lanfossi
↑ナタリア・コヴァロヴァ(2004年Operalia優勝)
  アレクシア・ヴルガリドゥ(ギリシャ出身、1993年デビュー)→

   


関連記事:バレンシアの《ファウスト》

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バレンシアの《ファウスト》インタビュー:テレビ放送★☆ビデオクリップ [ファウスト]

グリゴーロのフェイスブックに《ファウスト》のインタビューのビデオクリップが投稿されました。下の写真をクリックするとリンクしています。(リンク先をYoutubeにしました)

 ファウストのグリゴーロ、メフィストのシュロット、二人のマルゲリータのインタビューと舞台がほんのちょっとだけ見られます。皆、若い! 世代交代進んでますね......
 グリゴーロは、一所懸命スペイン語で喋ってますが、ちゃんと通じてるのかしら? ウルグアイ出身のシュロットは、スペイン語が母国語、ナタリア・コヴァロヴァ Natalia Kovalovaは英語? アレクシア・ヴルガリドゥ Alexia Voulgaridouは、イタリア語ですよね。二人ともどこの出身なんでしょう。(アレクシア・ヴルガリドゥ は、ギリシャ出身でした)

関連記事:バレンシアの《ファウスト

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バレンシア《ファウスト》好調なすべりだし....(2009.2.2〜17) [ファウスト]

★2月13日、朝のテレビ番組『NT9』に出演。(2009.2.14記事)

★レビュー(伊):Al Palau de Les Arts di Valencia il Faust di Gounod ... (2009.2.8)
グリゴーロ、シュロット共に好調、若い観客に大人気。(本文に要約掲載 2009.2.11)
★レビュー(英):SEEN AND HEARD INTERNATIONAL OPERA REVIEW(2009.2.2)
若さと声と外見と演劇的才能に恵まれているグリゴーロは現代のオペラに望まれる理想型である。(本文に要約掲載 2009.2.11)
★レポート:Un ‘Fausto’ con frescura de juventud conquista Valencia(2009.2.11)

★下記インタビュー記事の日本語訳が、babyfairyさんのブログに掲載されました。非常に興味深い内容です。Vittorio Grigolo曰く、『若者達はiPodで「Coldplay」を聴くように、『椿姫』も聴くようにならなければならない』(2008.2.11)

★レポート:El Blog de Atticus'FAUST (Gounod) - Palau de Les Arts - 08/02/09 " 小さい舞台写真有り(2009.2.10)
★インタビュー記事:«Los jóvenes deberían llevar en el iPod la Traviata igual que Coldplay» (2009.2.9)
★レビュー"'La casa del diablo "追記しました。(2009.2.7)
★レビュー"'Faust' de concepción clásica "追記しました。(2009.2.4)

 ヴィットリオ・グリゴーロのホームページに「老ファウスト」に変身メイク中の写真が掲載されました。いつもながらのファンサービス、えらいですね。

グノー作曲《ファウスト》バレンシア:Sala Principal、2009年2月2, 5, 8,11, 14, 17日 全6公演
FAUST:
指揮

演出
キャスト:
Faust
Marguerite


Mephisto
Siebel
Marthe
Valentin

★詳細は
CHARLES GOUNOD
Lorin Maazel Frederic Chaslin
Kynan Johns (17)
David McVicar

Vittorio Grigolo
Cristina Gallardo-Domâs
Natalia Kovalova (2,5,11)
Alexia Voulgaridou
Erwin Schrott
Ekaterina Gubanova
Annie Vavrille
Gabriele Viviani
Mario Cassi (8,11,17)
バレンシアのサイト

 交流ブログの記事「ファウスト第一報」でも、グリゴーロのファウストは良かった....という友人からの報告だったそうです。
 本格的なレビューではありませんが、初日の印象と《ファウスト》の紹介記事です。スペイン語なので、ほとんど想像ですが、なかなか好評なようです。
Un 'Fausto' con frescura de juventud conquista Valencia
 babyfairyさんが要約して下さいました。→ファウストの批評1
Un "Fausto" realista y espectacular 紹介記事だけですが、小さいですけど写真があります。

 今後、レビューが出たら追記して行きます。

'Faust' de concepción clásica(2.4追記) 
 グリゴーロのファウストは良かった...、シュロットのメフィストは声が軽過ぎ?で合ってない....(違っていたら教えて下さい)
 babyfairyさんが要約して下さいました。→ファウストの批評2

★"La casa del diablo" (2.7追記)

★レビュー:"SEEN AND HEARD INTERNATIONAL OPERA REVIEW"
 主役のファウストは若いイタリア人テノール、ヴィットリオ・グリゴーロ(31才)。とても自然な軽いリリックテノールで、豊かな旋律を完璧に楽々と歌った。グリゴーロの非常に魅力的な外見とその若さと俳優としての才能によって、驚くほど敏捷なファウストが説得力のあるものになった。全てのハイCは楽々として、輝かしかった。開放音(?)が過剰になる傾向が多少あり、これが不必要なヴェリズモ的感触を与えるが、これを除けば、模範的なファウストと言える。若さと声と外見と演劇的才能に恵まれている彼は現代のオペラに望まれる理想型である。彼のキャリアは彼の知性と国際的大オペラ劇場から出演契約を引き出せるかどうかにかかっている。(José M Irurzun/alau de les Arts de Valencia 2. 2.2009)
観客は大満足で、グリゴーロとシュロットには、大歓声が巻き起こった...が、筆者は、シュロットのメフィストは、あまり感心しなかったそうです。(2.11追記)

★インタビュー記事:«Los jóvenes deberían llevar en el iPod la Traviata igual que Coldplay» (2009.2.9)
babyfairyさんが要約して下さいました。→Vittorio Grigolo曰く、『若者達はiPodで「Coldplay」を聴くように、『椿姫』も聴くようにならなければならない』(2.11追記)

★レビュー(伊):
Al Palau de Les Arts di Valencia il Faust di Gounod nell’allestimento di McVicar (2009.2.8)
scheda cast:Vittorio Grigolo (Faust) Alexia Voulgaridou (Marguerite) Erwin Schrott (Mephistophélès) Ekaterina Gubanova (Siebel) Annie Vavrille (Marthe) Mario Cassi (Valentin) Vittorio Prato (Wagner)
抜粋要約:
これは架空の話だが、芸術家ファウストの夢の話が演劇的あいまいさを超えた。こういうことは、演出家の意図を確実に表現できるキャストなしでは不可能だ。ヴィットリオ・グリゴーロのファウストは、声楽的には多少スピント気味だが、演劇的にはこの公演にはピッタリ。同様に、アーウィン・シュロットの身体的魅力と強力な声は最高に説得力のある悪魔を描いた。彼らに比べるとアレクシア・ヴルガリドゥのマルガレーテは、テクニックはあるようだが、ちょっと面白みがなかった。一方、フレデリック・シャスランの指揮は、伴奏に留まっており、グノーの濃厚な音楽によって表現されなければならないニュアンスに欠けていた。観客にとって驚異的な成功であり、その観客の平均年齢は、一般的なイタリアの劇場のおよそ半分である。

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バレンシアの《ファウスト》指揮者はマゼールからシャスランに☆★余談:オペラのリハーサル [ファウスト]

★インタビュー記事: VITTORIO GRIGOLO Tenor de 'Fausto' (JAIME PRATS - Valencia - 30/01/2009)追記

 2月2日初日のマクヴィカー演出、グノーの《ファウスト》は、1月12日に、当初発表のマルガレーテがクリスティーナ・ガリャルド=ドマスからNatalia KovalovaとAlexia Voulgaridouのダブルキャストになり、そして27日には、指揮者が、ロリン・マゼールからフレデリック・シャスランに変更ということが正式に発表されました。ロリン・マゼール(1930.03.06- )は、気管支肺炎だそうですが、78才.....ちょっと心配です。

 《ファウスト》のリハーサル写真(右)を見つけました。1幕の年老いたファウスト博士(グリゴーロ)が、メフィスト(シュロット)と取引する場面です。
 左の写真は、マルガレーテとファウスト、多分プレミエで歌うNatalia Kovalovaでしょうか。
 グリゴーロは、リハーサル大好きというタイプだと思いますが、オペラ歌手の中には、いろいろいるようです。
 ずっと前に本館で記事にしたことがありますが、映画監督のパトリス・シェローがオペラのリハーサルについて非常に面白い話をしています。ぶっつけ本番に強いのがオペラ歌手なんですが、それはあくまで公演に穴をあけないための非常手段であって、歌唱、演劇、音楽とが三位一体となった総合芸術として質の高いものを提供するためには、充分なリハーサルが欠かせないはずです。

★シェローから見たオペラの悪い習慣
1) リハーサルの期間が短い
2) 歌手の中にリハーサるをいやがる歌手がいる
3) 同じ演出を違う歌手で再演する
※シェローの場合、再演の場合も立ち会い、キャストの変わる毎に歌手に合わせて演出を手直しする

★シェローによるオペラ歌手の分類
1) リハーサルのときもよくて、本番もいい。つまり、リハーサルで決めたことには忠実でありながら、更にその先まで進もうと努力してくれる人。

2) 演出にはまったく興味がなく、歌うことだけに関心があって、その歌っている人物像の中にロジックがあるかとか、演技をどうするかということに全く関心がない歌手。こういう歌手とは、仕事を初めからしない。

3) リハーサルの最初のときは、大袈裟なほどあなたと仕事ができて嬉しいなどと非常に協力的なのに、だんだん私の言うことを無視するようになり、本番では演技なんかどうでもいいと思う。これが一番悪いカテゴリーで、このカテゴリーに××××××は属している。こういう歌手は、なるべくたくさん本番とリサイタルをやって、お金を稼ぐことしか考えていない。

これは、1995年のインタビューでの話ですが、今でも「なるべくたくさん本番とリサイタルをやって、お金を稼ぐことしか考えていない」歌手はいますし、そういう歌手のほうが多いような気がします。シェローがここで誰のことを言っているのか知りたい方は、本館のコメントをご覧下さい。誰か当てたい方にはヒントを差し上げます。《ドン・ジョヴァンニ》に出演したメゾ・ソプラノです。10年以上前の話ですから、この歌手も、その当時は、シェローのひんしゅくを買うようなことをして(リハーサルを抜けてコンサートをやった)たくさん稼いだので、今は、自分のやりたいオペラだけを歌える立場になっていますから、きっとリハーサルも熱心にやっているのではないかと思います。誰だか分りましたでしょ。

★シェローから見たオペラ歌手
オペラの歌手には一生懸命仕事をする、常に努力を続けている人が多く、とても謙虚な人が多いと僕は思っています。もちろん役者ではありませんから、役者としてはアマチュアの要素を含んでいるところもありますが、とても間口が広いというか、受け入れようとするオープンなところがあって、それは時には普通の役者よりも優れているといえます。もちろん、わがままな人というのはどんな世界にもいるわけで、オペラの歌手に限らず、役者だって監督だってそういう人はいますよね。でもオペラの歌手で言えば、歌いながら演じるわけですから、アスレチックのような二重の才能を持たなければならず、とても厳しい仕事だと思っています。

関連記事:
《ファウスト》
シェローが語る「オペラの演出とオペラ歌手について」
※左の切手のような小さな写真は、クリックしても大きくなりません


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マゼール指揮.マクヴィカー演出《ファウスト》2009年2月2日〜 [ファウスト]

★マゼールが気管支肺炎にかかったので、フレデリック・シャスランの指揮になるようです。(2009.1.26)

※グリゴーロのホームページのゲストブックに恒例の応援ありがとう!メッセージがアップされました。
「皆さん、素晴しいメッセージをありがとう。とても楽しんで読ませてもらいました。今、《ファウスト》に取り組んでいます。《ファウスト》は、僕を地獄に落とす...冗談だけど....日を追う毎にその真価が分かる素晴しくて豊富なニュアンスをもったオペラです。素晴しい舞台とバレンシアの環境がリハーサルを助けてくれます。......2009.1.20」(2009.1.20追記)

※Gallardo-Domas降板、Natalia KovalovaとAlexia Voulgaridouのダブルキャスト(2009.1.12)

ヴィットリオ・グリゴーロは、スペインのバレンシアで《ファウスト》に出演確定です。一昨日グリゴーロのホームページでやっと公表されました。
グノー作曲《ファウスト》バレンシア:Sala Principal、2009年2月2, 5, 8,11, 14, 17日 全6公演

FAUST:
指揮

演出
キャスト:
Faust
Marguerite


Mephisto
Siebel
Marthe
Valentin

★詳細は
CHARLES GOUNOD
Lorin Maazel
Kynan Johns (17)
David McVicar

Vittorio Grigolo
Cristina Gallardo-Domâs
Natalia Kovalova (2,5,11)
Alexia Voulgaridou
Erwin Schrott
Ekaterina Gubanova
Annie Vavrille
Gabriele Viviani
Mario Cassi (8,11,17)
バレンシアのサイト
写真は、《ファウスト》とは全く関係ありません。左の写真は、メフィスト役の"ネトレプコの赤ちゃんの父親"のアーウィン・シュロット。右の写真のグリゴーロのそばにいるのは、マルガレーテではなくて、《ウエストサイドストーリー》のCDでマリアを歌っている、ヘイリー・ウェステンラちゃんです。同じような格好をしている写真を選んでみました。サングラスと着ているものもなぜかそっくり....でも、やっぱりグリゴーロの方が洗練されてますね。
 この《ファウスト》は、ロンドンのコヴェントガーデンでマクヴィカー(1966年グラスゴー)演出、アラーニャ、ターフェル、ゲオルギューで上演したものと同じです。なかなか面白い演出で、アラーニャのファウスト博士は、若返った時に、側転で箱から飛び出して来まし、メフィストの女装もありました。edcさんのブログに鑑賞記事があります。ありゃ、私もコメントしてますヨ。
 『....なんか今までのと比べるとサッパリしすぎで、妙に明るくて、マクヴィカーらしくなくて、ちょっと期待はずれ。たとえていうなら、今までのマクヴィカーは劇画風タッチなのに、これはマンガ、漫画版ファウストで、ちーともおどろおどろしくもないし、あの独特の暗さ、凄惨さがない。盛り上がるべきところも拍子抜け,特に「金の子牛」のとこ、まあ、私がケン・ラッセルの演出が基準になっちゃってるんで....それは抜きにしても、あんまり予算を使わせてもらってないようなかんじを受けました。ただの絵でごまかしてたりしてますし。.....』なんて言ってます。
 グリゴーロは、アラーニャ並かアラーニャ以上に調子に乗って、いろいろやりそうだなぁ.... グリゴーロとシュロットだと、多分背格好も体型も似ているので、1975年パリ・オペラ座のドッペルゲンガーのような演出も可能ですし、面白いでしょうね。
 シュロットは、10日までミュンヘンでエスカミーリョ、カルメンはドマシェンコの代役で、《ルクレツィア・ボルジア》でグリゴーロと共演したケイト・オルドリッチでした。ヴィヴィアーニは、17日までボローニャでフローレスとマチャイゼの《清教徒》に出演。皆さん今が旬の歌手で、面白い舞台になりそうですね。グリゴーロは、ファウスト初役、シュロットも恐らく初役だと思います。

余談ですが、今回の男声歌手たち、みんなルッジェーロ・ライモンディと共演しています。グリゴーロは、昨年の《ルクレツィア・ボルジア》で、シュロットは《ドン・ジョヴァンニ》でレポレッロ、ヴィヴィアーニ(1977年ルッカ出身)は《ドン・パスクアーレ》でマラテスタでした。

関連記事:
インタビュー:Erwin Schrott(1972年生 ウルグアイ)8才で初舞台、ボエームの2幕で、"Vo'la tromba e il cavallin"と歌う?叫ぶ?男の子の役。本格的にオペラの勉強をはじめたのは18才.....

シュロットのドタキャン事件:
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