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ジャンニ・スキッキ : 10年ぶりのリヌッチョ(2018.5.17〜6.17 パリ) [ジャンニ・スキッキ]

◎youtubeに音声のみ全曲アップされています。
 PUCCINI Gianni Schicchi (audio) Paris jeudi 17 mai 2018

リヌッチョとラウレッタの最後の二重唱:
(2018.5.31)



◎Opéra national de Parisのyoutubeチャンネルに動画がアップされました。

グリゴーロ(Rinuccio)の "firenze è come un albero fiorito"


エルザ・ドライシヒ(Lauretta)の "o mio babbino caro"

(2018.5.22)



◎レビュー:
・Forum Opéra:Brillant et roboratif / Christian Peter
・Ôlyrix: les soleils de Tolède et de Florence illuminent l’Opéra Bastille / José Pons
・Concertclassic:Deux heures joyeuses ! – Compte-rendu / Gaëlle Le Dantec
(2018.5.18、19)



◎Opéra national de Parisのfacebookに動画がアップされました。下の画像からリンクしています。
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 リヌッチョとラウレッタって本当に可愛い......20分もアップしてくれるんだったら、全部してくれればいいのに......
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(2018.5.18)



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↑Elsa Dreisigのインタビュー記事の写真

 ラウレッタのエルザ・ドライシヒElsa Dreisigは、1991年生まれ、フランス出身(franco-danoisen お父さんフランス、お母さんデンマーク)の注目の新人、昨年代役で「魔笛」に出演したが、今回のラウレッタが、実質的なバスティーユデビューだそうです。
(2018.5.18)



 10年ぶりのリヌッチョ、2008年にスカラ座で歌っています。だいたい、40過ぎて歌う役かいな、と思いますが、下の動画のロベルト・サッカは、当時43才なんですね。フローレスは27才ですけど。
 多分、同じ演出舞台だと思いますので、初演の時のビデオをアップしました。


1.Patrizia Ciofi & Roberto Sacca, Alessandro Corbelli (パリ - 2004)
2.Angelika Kirchschlager & Juan Diego Florez, Leo Nucci (ウィーン - 2000)
3.Nino Machaidze& Vittorio Grigolo, Leo Nucci (スカラ座 - 2008)
(2018.5.13)


= = = = = =


ジャンニ・スキッキ:2018年5月17, 19, (22), 27, 30日/ 6月2, 8, 12, 14,17日 (9公演)

Gianni Schicchi - Giacomo Puccini     
Opéra National de Paris Bastille
 

Director:Laurent Pelly
Conductor:Maxime Pascal

Gianni Schicchi:Artur Rucinski
Lauretta:Elsa Dreisig
Zita:Rebecca de Pont Davies
Rinuccio:Vittorio Grigolo / Frédéric Antoun
Gherardo:Philippe Talbot
Nella:Emmanuelle De Negri

 2004年の演出のようです。このローラン・ペリ演出の「スペインの時/ジャンニ・スキッキ」は、小沢征爾指揮で、2003年に東京で先行して上演され、私も見に行きました。スキッキはジョゼ・ヴァン・ダム、リヌッチョは、ロベルト・サッカ、ラウレッタがダニエル・ドゥ・ニースでした。「スペインの時」には、フレデリカ・フォン・シュターデが出てましたし...

 それにしても、今更リヌッチョですか.....2008年にスカラ座で歌っています。それに2018年5月といえば、今年(2017年)の「リゴレット」と同時期、この時期パリに居たいわけでもあるのかしら.....全仏オープンテニスの時期ですけど.....メンズのファッションウィークの時期でもあるようです.....
(2017.1.21)

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スカラ座2008『三部作』クラシカ・ジャパンで放送中!☆ グリゴーロとスカラ座("Vogue Italia"インタビュー記事抜粋) [ジャンニ・スキッキ]

クラシカ・ジャパン:スカラ座2008『プッチーニ三部作』(2011.6.18〜30) 放送スケジュールはここ!

スカラ座2008三部作全員集合

 ただ今、バルバラ・フリットリがメトの来日公演に出演中....ということでのリピート放送でしょうか....(ヨナス・カウフマンのウェルテルも放送中ですから).....

 ミラノ・スカラ座2008『プッチーニ三部作』には、ヴィットリオ・グリゴーロが「ジャンニ・スキッキ」のリヌッチョ君で出演しています。グリゴーロは、今現在ミラノで「ロメオとジュリエット」に出演中で、リヌッチョから3年ぶりのスカラ出演で、しかもジュリエットは、ラウレッタのニーノ・マチャイゼ。

 イタリア人なのにイタリア国内の劇場に出ない...とか、いわれのない批判をされたりしたりしてますが、2008年以降、フェニーチェで椿姫、バーリのペトルッツェリでボエームに出演してるんですけどね........雑誌"Vogue Italia 5月号"のインタビューで、「あなたにとってメトとスカラどっちが重要ですか」という質問がありました.......

 スカラ座の「ロメオとジュリエット」公演前、多分リハーサル中の"Vogue Italia"のインタビュー記事からの抜粋。筆者のSilvia Luraghiはスカラ座のレビューなんかを書いているプロの音楽評論家のようです。gri_vogue2011_5.jpg

 ヴィットリオ・グリゴーロがイタリアに戻って来た、彼は、若くして、すでに有力なトップクラスの1人である。彼はチャレンジを(チャレンジに勝つことを)愛する第三千年期のテノールである。彼は突き進んでいるが、待つ事も知っている。超メディアチック、まさにステージ・アニマル、ヴィットリオ・グリゴーロは、まなざしの魔力で人を虜にする。そして、語り始めると、芝居をすること、自分を見せびらかすことが、彼にとって最も自然なことだとすぐに分かる。第三千年期のテノールは、型どおりとはいえない場所で観客を前にしての一大イベントに慣れた生まれながらのコミュニケーターだ。
 2008年、チューリッヒの駅からのテレビ生中継のプロダクション「チューリヒ中央駅の椿姫」のように、そこで、列車を待つ物見高い旅行者に取り巻かれてアルフレードとヴィオレッタの愛を歌った。この賭けは大成功だった。つまり、最初の夜の生中継で、視聴者からたくさんの電話がよせら、テレビの前で涙を流したことを告白したのだ。アルフレードは、ローマ歌劇場で「トスカ」の羊飼いの役に選ばれた時からすでに20年、33才のヴィットリオ・グリゴーロだった。「劇場とは異なる伝達手段は、他の分野の音楽にオペラを近づけます。それからこの分野のプロダクションでは、声だけではなく、すべての細部のディテールを考えなければなりません。」と、今も尚、チャレンジのアイデアに興奮しながら解説する。「アーティストとしてだけでなく人としても討論することが好きです。」と 付け加えて、フルスピードで走ることを習得したことを明らかにする。しかし絵画のようなより静寂なものも好む。
 昨年、マントヴァから衛星中継された「リゴレット」でテレビに戻った。しかしながら、真の成功は、もっと伝統的な舞台によってもたらされた。コヴェントガーデンでのマスネの「マノン」で、アンナ・ネトレプコの人気を横取りし、雑誌"L'Opera" は、ベスト・テノールに選んだ。10月、「ボエーム」でのメトロポリタン劇場デビューは、拍手喝采、観客を熱狂させた。続いて今は、スカラに戻って6月の「ロメオとジュリエット」で、同様の成功があるだろう。
 スカラとメトどちらが重要ですか? 「以前はメトと言ったでしょう。でも、今は、家に帰ったような気がして幸せです。しかしイタリアは、イタリア自身の才能を大切にしません。ここで真剣に取り組むことで外国で常に正当と認めてもらえるはずです。幸運なことにイタリアの才能は、世界中で求められています。」.........
 彼は、急がないことを心得ている。そして、彼の最初のアリア集のために正しい時期を待った。タイトルは、そのものずばり "The Italian tnor" だ。
(全文は右の写真をクリックすると読めます)

 ドイツのオペラ雑誌のインタビューでも、「23才でスカラ座に出て、これでオペラ歌手としてやっていける...道は開けた.....と思ったが、結局、国外に出なければならなかった.....」と言っているように、イタリア国内にはオペラ劇場はかなりありますが、オペラの公演自体が非常に少ないですから、年がら年中オペラの公演があるドイツとかに仕事にいくしかなかったということですね。

☆ヴィットリオ・グリゴーロとスカラ座:
23才でスカラ座に登場、オペラではなくコンサートだが、スカラ座史上最年少デビューで話題に。
・2000年11月:ムーティ指揮のコンサート
・2003年7月:ウェストサイドストーリー
・2008年2月:ジャンニ・スキッキ
・2011年6月:ロメオとジュリエット
今後の予定
・2012年9月:ボエーム/11月:リゴレット

関連記事:[ジャンニ・スキッキ]

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4組のラウレッタ&リヌッチョ:グリゴーロ、フローレス、サッカ、ジョルダーノ [ジャンニ・スキッキ]

 オペラ雑誌のDVDのレビューから....『......テノールの中では、ヴィットリオ・グリゴーロが群を抜いている。見栄えの良さと常に安定した声、リヌッチョに要求される難しいテッシトゥーラもみごとにこなしている。......(l'opera 2010.3 N245 2008年ミラノ・スカラ座、プッチーニ《三部作》DVDレビュー)』
 DVDは、例のごとく日本語字幕は無しですが、ありがたいことに4月にCSで放送されました。交流ブログのeuridiceさんの記事"プッチーニ「三部作」スカラ座2008年"に感想があります。

 私の一番好きな場面フィナーレ、今第一線で活躍中の4組の歌手のビデオクリップを作りました。下の画像をクリックするとリンクしています。[削除]

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1.ラ・スカラ2008年 シャイー指揮、ルカ・ロンコーニ演出:ヌッチ、ニーノ・マチャイゼ、グリゴーロ
見た目も年齢的にも、いいせん行ってます。マチャイゼ25才、グリゴーロは、30才になったばかりですが、30には見えませんもの。とても控えめでおとなしそうなラウレッタで、リヌッチョと末永く幸せに暮らしそうだわ....遺産相続にやっきになっている、まわりの大人たちと違って、本当に爽やか カップルです。

2.メト2007年 レヴァイン指揮、Jack O'Brien演出:コルベッリ、ミキテンコ、マッシモ・ジョルダーノ
確かにフィレンツェの景色ですが、なぜかアメリカっぽい....マッシモ・ジョルダーノは、イタリア人なのに....やっぱり、第三ボタンまではずさなくちゃ.....

3.パリ2004 小澤征爾指揮、ローラン・ペリ演出:コルベッリ、チョーフィ、ロベルト・サッカ
この小澤指揮、ローラン・ペリ演出の公演は、2003年に日本で先行してやりました。私も見ましたが、ラウレッタがダニエル・ドゥ・ニース、スキッキはジョゼ・ヴァン・ダムでした。

4.ウィーン2000年 ボーダー指揮 、マレッリ演出:ヌッチ、キルヒシュラガー、フローレス2000年ということは、フローレス(1973.1.13-)は、27才。キルヒシュラガー(1965-)がラウレッタって、めずらしくないですか? ビデオクリップを見ると、けっこう可愛く化けてます。

★YouTube再生リスト:2008 La Scala "Gianni Schicchi" Rinuccio(Vittorio Grigolo)の部分いろいろ
★Madokakipさんの「映画館で見るメト以外のオペラ」La Scala Nights in Cinema: IL TRITTICO


関連記事:
[ジャンニ・スキッキ]
《ジャンニ・スキッキ》リヌッチョのアリア「フィレンツェは花咲く木のような」☆MP3
24才のアメリカ 人テノール、スカラ座での「ひどい体験」を語る スカラ座の「リヌッチョ」をめぐってのマイケル・ファビアーノ君の体験

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IL TRITTICO 《ジャンニ・スキッキ》スカラ座2008バックステージ [ジャンニ・スキッキ]

 ヴィットリオ・グリゴーロがリヌッチョを歌った2008年ミラノ・スカラ座《ジャンニ・スキッキ》のDVDがリリースされました。私は、ネットのお蔭で、ヨーロッパでTV中継されたものを見ていますが、バックステージの様子を収録したものがおまけについているということでしたので、買いました。

終了後の幕裏の出演者たち、グリゴーロもシャイーと握手

 昨日届きましたので、さっそくチェックしてみましたが、バックステージは三部作全体で約20分、《ジャンニ・スキッキ》は、そのうちの約6分、ヌッチ、指揮のシャイー、演出のロンコーニ、衣装のSilvia Aymonino、舞台美術のMargherita Palli のインタビューがあって、お目当てのグリゴーロは、メイク中の様子が一瞬写ります......ふざけてます.....カメラを向けると反射的に変な顔をするタイプみたいですね。あとは、舞台の様子がちょこっと、終了後の幕裏での様子もちょっと写っています。後ろの方で神妙にしてます。

インタビューでヌッチがジャンニ・スキッキは大好きな役だけど、最初は医者のSpinelloccioを歌った...と話してますが、この医者は、ボローニャ出身という設定なので、ボローニャ風に喋るというか歌うことになっているようです。ヌッチもボローニャの近くの出身なのでお手のものでしょうけど。ルッジェーロ・ライモンディは、正真正銘のボローニャ出身ですので、よくインタビュー記事にボローニャの喋り方が心地よい....とか書かれますが、鼻にかかったようなフワフワした耳障りのいい感じがボローニャっぽいんでしょうか。

 上の写真をクリックすると全編視聴できます。日本語字幕はないので英語字幕をつけたのをアップしました。せっかくですからグリゴーロが、メイク中にふざけておかしな顔をしているのをちょっとスローにして最初にくっつけてみました。6分程度ですので、どうぞお楽しみ下さい。[削除]

関連記事:[ジャンニ・スキッキ]
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プッチーニ《Il Trittico:外套 - 修道女アンジェリカ - ジャンニ・スキッキ》DVD発売(ラ・スカラ 2008年3月公演) [ジャンニ・スキッキ]

 2008年スカラ座公演のプッチーニ《Il Trittico 三部作 》のDVDがリリースされます。発売予定日は2009年11月17日です。今後のことは分りませんが、今のところ国内では「日本アマゾン」でしか取り扱いがないようですが.....残念ながら日本語字幕はありません.....

 ヴィットリオ・グリゴーロのリヌッチョが写っているかどうかは分りませんが、2枚組で一枚はバックステージ....という情報もありますので、買ってみるしかないでしょうね。発売元は"Hardy Classics"、初めて聞く名前ですが、「ナポリ・サン・カルロ劇場劇場、イタリア各地の歌劇場、そして国営放送であるRAIからライセンスを取得して発売されているレーベル。オペラがほとんどで、劇場直結ならではのラインナップが魅力....」だそうです。

 ロンコーニの舞台は、伝統的なものではないので好き嫌い別れると思いますが....それにけっこう嫌いな人が多いようなんですけど.....実は、YouTubeにリヌッチョ君抜粋ビデオクリップをアップしていますが、多分アメリカ人から、メールがきました。

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《ジャンニ・スキッキ》リヌッチョ完全版ビデオクリップ:最新ミラノ・スカラ座版(2008.3.13) [ジャンニ・スキッキ]

 プッチーニの三部作のなかの一つ《ジャンニ・スキッキ》は、ラウレッタのアリア「私のお父さん」が有名すぎて、リヌッチョは出番も多く、聞かせどころのアリア「フィレンツェは花咲く木のような」もあるのに、なぜか目立たない存在です。
  しかし、ミラノ・スカラ座最新の《ジャンニ・スキッキ》では、ついに目立つリヌッチョ登場です。そこでリヌッチョ君完全版ビデオクリップを作ってみました。
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↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ1)にリンクしています。[削除]
短い序奏で幕が空く。ブゾーニ・ドナーティの寝台のある部屋。亡くなったブゾーニを取り囲み親戚一同悲嘆にくれている。ブゾーニの莫大な遺産すべてが教会に寄進されるという噂を耳にして、皆はパニック状態。遺言状があれば、まだ望みがあるかもしれないと、皆で遺言状を捜し始める。ツィータの甥のリヌッチョが「遺書が見つかった」と叫び、「遺産で金持ちになったら恋人ラウレッタとの結婚を許してほしい」と伯母さんに懇願する。「うまくいけば誰とでも一緒になればいい」と言われる。リヌッチョは恋人ラウレッタの父ジャンニスキッキ呼んで来るように子供を使いに出す。


↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ2)にリンクしています。[削除]
遺言状は、噂通りで、一同落胆して、恨みごとをならべ、わめきちらす。リヌッチョは、ジャンニ・スキッキに知恵を借りようと提案するが、皆は「あんな田舎者の成り上がり者なんか...」と相手にしない。


↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ3)にリンクしています。[削除]
リヌッチョは、「あなた方は間違っている。ジャンニ・スキッキの狡猾さを利用しないてはない。美しいフィレンツェの街の栄光をもたらした芸術家達やメディチ家も田舎からきた....」とアリア"フィレンツェは花の咲く木 Firenze è come un albero fiorito...."を歌う。

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↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ4)にリンクしています。[削除]
そこにジャンニ・スキッキが娘のラウレッタを連れてやって来る。いらだっているツィータたちとたちまち衝突してしまう。ツィータはヒステリックに「持参金のない娘と甥を結婚させるわけにはいかない」、「なんだ欲張りババァ」とスキッキ、恋人同士は愛をささやく四重唱。リヌッチョがスキッキに「助けてほしい」と懇願してもけんもほろろ、取りつく島もない。このとき娘のラウレッタは、「お父様、私は彼が好きなの、ポルタ・ロッサに行って愛の指輪を買いたいの、もしだめなら、ヴェッキオ橋からアルノ川に身を投げて死んでしまうから....」と超有名なアリア"O mio babbino caro,..."を歌う。娘の懇願に負けたスキッキは、可愛い娘に策略を知られないようにテラスに追いやってから、親戚一同を集めてブゾーニが死んだことが外部にもれていないかを確かめて、死体を隠そうとする。


↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ5)にリンクしています。
そこに、医者のスピロッチオが診察にやって来る。あわててスキッキは隠れる。皆は入り口で「ブオーゾはよくなった」とベッドに近づけまいと必死。そこでスキッキは、ブオーゾの声色を使って。医者を追い返してしまう。スキッキは、「大成功だ、勝ったぞ」と大喜び。これで、ブオーゾが生きていたことが証明されたわけである。皆は、スキッキの計画がまだ判らない様子。そこで、スキッキは、「なんて馬鹿なんだ....自分がブオーゾになりすまして、公証人を呼んで遺言状を書きかえるんだ」と説明(ジャンニ・スキッキのアリア:testa la cappellina.....)
リヌッチョは公証人を呼びに行く。喜んだ一同は、たくさん分配してもらおうとスキッキに希望の遺産を言い合い大騒ぎになるが、スキッキに任せることにする。スキッキにブオーゾの寝間着を着せながら女性たちは小声で欲張った要求をささやき、スキッキは承知するふりをする。そしてスキッキは、「もしこれがバレたら、みんな右手首を切り落とされ追放になる、フィレンツェとはおさらばになるぞ...」と脅す(ジャンニ・スキッキのバラード:Addio Firenze addio cielo di vino.....)。皆は、震え上がって一緒に歌う。


↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ6)にリンクしています。[削除]
リヌッチョが、公証人と、証人のピネリーノとグッチオを伴って戻って来る。
ブオーゾに化けたスキッキは「以前の遺言状を書き直したい、修道院には5リラを寄進し残りは全て親族に分け与える....」と口述により、遺言の書きかえがはじまる。ところが、一同が一番欲しがっていた300フロリンの価値のある騾馬とシーニャの製材所とフィレンツェの別荘は、忠実な友人スキッキに与えると言い放つ。一同は怒って止めようとするが、「さらばフィレンツェ」を口ずさみ、バレたら、手首だぞと脅されるので黙ってしまう。最後に、ツィータのバッグから20フィニオーリを証書作成料として公証人に払うように告げる、法外なお礼をもらった公証人は喜んで帰って行く。逆上した一同は「この泥棒め」とスキッキに飛びかかるが、逆に家の持ち主になったスキッキに「出ていけ!」と追い出される。


↑写真をクリックするとユーチューブのビデオクリップ(スキッキ7)にリンクしています。[削除]
誰もいなくなり、テラスでは、リヌッチョとラウレッタが、美しいフィレンツェの街をたたえながら抱き合い、幸せにひたっている。そこへスキッキが持ち出された金目のものを取り返し、戻ってくる。テラスの若い二人を見て、観客に向かい「私のたくらみも娘の幸福のためダンテのご許可を得ております。このお芝居がお気きに召しましたら、どうか私めをお許しくださいますよう」とうやうやしく最敬礼、幕が降りる。チャチャチャチャン!

関連記事:《ジャンニ・スキッキ》 
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ラウレッタとリヌッチョ:ニーノ・マチャイゼとヴィットリオ・グリゴーロ [ジャンニ・スキッキ]

 今年はプッチーニ(1858.12.22 - 1924.11.29)生誕150周年記念とやらで、各地でプッチーニ祭りが開催されています。グリゴーロも、12月16,18,20日には、カナリア諸島のラス・パルマスで、"Concerts tribute to Puccini"に出演しました。
 イタリアのオペラ雑誌でも、プッチーニの生誕150周年にちなんで、《ジャンニ・スキッキ》の特集記事があって、右の写真(クリック拡大)が掲載されていました。ニーノ・マチャイゼとグリゴーロは、とてもお似合いのさわやかカップルだとおもいます。見つめ合う二人がとても素敵。だいたいオペラ雑誌の写真は、不細工なのが普通で、不細工を通り越してグロテスクなのが多いですから、貴重な写真だと思います。グリゴーロが急に出演することになったのは、やっぱり背が高くて禿げてないからかなぁ.....
 この特集記事は、《ジャンニ・スキッキ》の演奏史で、ジャンニ・スキッキを得意とする(した)歌手として、ティート・ゴッビ、ジャコモ・リミニ、サルヴァトーレ・バッカローニ、イタロ・ターヨ、マリアーノ・スタビレ、ローランド・パネライ、レオ・ヌッチ、レナート・カッペッキ、ホアン・ポンス、フェルナンド・コレナ、セスト・ブルスカンティーニ、アレッサンドロ・コルベッリの名前があがっています。ロンドンではブリン・ターフェルもよく知られている.....と付け加えられています。
 初演は、1918年12月14日、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で、リヌッチョは、ジュリオ・クリーミ(Giulio Crimi 1885-1939 )、彼は、ロブストなよく響く声でヴェルディも得意としていたそうです。また、ジャンニ・スキッキを得意としたティート・ゴッビ(1915.10.24-1984.03.05)の声楽教師としても有名だそうです。
 恋するカップル、ラウレッタとリヌッチョは、戦後、劇場または録音で歌っている歌手として下記のソプラノとテノールの名前があがっていました。

ラウレッタ
Licia Albanese (1913.07.22- イタリア→アメリカ)
Victoria De Los Angeles (1923.11.01- バルセロナ)
Renata Tebaldi (1922.02.01- イタリア)
Renata Scotto (1934.02.24- イタリア)
Mirella Freni (1935.02.27- イタリア)
Ileana Cotrubas (1939.06.09- ルーマニア)
Helen Donath (1940.07.10- アメリカ→ドイツ)
Cecilia Gasdia (1960.08.14- イタリア)
Daniela Dessi (1957.05.14- イタリア)
Angela Gheorghiu (1965.09.07- ルーマニア)
Amarilli Nizza(-イタリア)
Cristina Gallardo-Domas (-チリ)
Nino Machaidze (1983.3.8-グルジア)
リヌッチョ
Giseppe di Stefano★(1921.07.24-2008.3.3)
Fraviano Labò (1926.02.01-1991.02.13 イタリア)
Luciano Saldari (1934.12.09- イタリア)
Renzo Casellato (1936.11.18- イタリア)
Placido Domingo (1941.01.21- スペイン→メキシコ)
Roberto Alagna (1963.06.07- フランス)
Massimo Giordano★(-イタリア)
Giuseppe Filianoti ★(1974- イタリア)
Vittorio Grigolo★(1977.2.19- イタリア)


★ =リヌッチョのアリア「フィレンツェは花咲く木のような」のMP3有り

関連記事:《ジャンニ・スキッキ》

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《ジャンニ・スキッキ》リヌッチョの選手交代劇の真相は? [ジャンニ・スキッキ]


↑グリゴーロとセッコの背比べ:グリゴーロは肩まで160
休めの姿勢ですから、実際にはもっと高いと思う
セッコは身長170程度かな..クリックして拡大してみてね。
 メインブログの記事『24才のアメリカ人テノール、スカラ座での「ひどい体験」を語る』で、今年3月のミラノ・スカラ座《ジャンニ・スキッキ》のリヌッチョ役は、シーズン発表時のキャストはステファノ・セッコだったことがわかりました。ただ、リヌッチョ役第2キャストのマイケル・ファビアーノ君の告白は、そのまま鵜呑みにできない部分があると思います。なにしろ若いアメリカ人ですから、コミュニュケーションがうまくとれていなかった可能性大です。ステファノ・セッコからヴィットリオ・グリゴーロになったのは事実ですが、その理由が「クビ」というのはかなり怪しい、リハーサル前というのも、クビというよりは、本契約をしなかっただけのことだと思います。
 ステファノ・セッコ Stefano Seccoについて、ちょっと調べてみましたが、1973年生まれミラノ出身のリリック・テノールで、1995年デビュー以来、主役級歌手として活躍しています。2001年にはスカラ座、ムーティー指揮でアルフレードを歌っていますし、仕事も順調、あちこち飛び回って忙しそうです。最近もパリ・バスティーユでドン・カルロのタイトルロールで、好評だったようです。客観的にみて、実力のあるテノールといえます。実際に彼の舞台を見た方からも、なかなか良かった....というコメントがあります。

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《ジャンニ・スキッキ》リヌッチョ:ミラノ・スカラ座★☆VideoClip [ジャンニ・スキッキ]


↑リヌッチョは、フィレンツを讚え、ジャンニ・スキッキの知恵を借りよう...と歌う
 ヴィットリオ・グリゴーロは、2000年、23才の時に、ムーティ指揮のヴェルディ・イヤー開幕コンサートでのソリストとして、ミラノ・スカラ座デビューを果たしています。2003年には、バーンスタイン作曲《ウエストサイド・ストーリー》のトニー役に抜擢、日本、ベイルートの海外ツアーにも参加しました。この2008年3月の《ジャンニ・スキッキ》のリヌッチョは、ミラノ・スカラ座での、はじめての本格的なオペラ出演となります。
プッチーニ作曲《ジャンニ・スキッキ》ミラノ・スカラ座、2008年3月6日〜4月2日全9公演
リッカルド・シャイー指揮
ルカ・ロンコーニによる新演出(マドリードのテアトロ・レアルとの共同制作)
キャスト:
ジャンニ・スキッキ:レオ・ヌッチ(3/25,28 4/2はAngelo Veccia)
ラウレッタ:ニーノ・マチャイゼ
リヌッチョ:ヴィットリオ・グリゴーロ (3/25,28 4/2はMichel Fabiano)
その他のキャストはスカラ座のサイトを参照
公演日程:3月6, 8, 11, 13, 16, 20, 25, 28日 4月2日

レビューいろいろ:
An uneven Trittico 2008.3.13
リヌッチョについては特別記載はありません。全体の公演としては、「劇場は満席で、プロダクションに対する若干の異論もあったが、上演は成功だった」そうです。
Statisches Puccini-Festival
三部作のなかでは他のに比べて、ジャンニ・スキッキがおもしろかった。レオ・ヌッチはすばらしい喜劇役者ぶりを示した。グリゴーロも際立っていた。彼は、最後にはとっても優しいラウレッタを手に入れる魅力的なリヌッチョだった
Les couleurs de la descente aux enfers
Milano - Teatro alla Scala: Il Trittico
リヌッチョのヴィットリオ・グリゴーロは、間違いなく美しい声をもっている。彼自身が相当に自信を持っている、長続きするフォルテについて危険を避けるようにもっと研鑽を積む必要がある。
Un “Trittico” pour les 150 ans de Puccini
助六さんご紹介のセガリーニのブログです。グリゴーロについては「声を無理強いして叫び声上げるテノリーノのリヌッチョは受け容れがたい」んだそうです。
オペラフォーラムの感想をざっと見たところ一般の人たちには、なかなか好評だったようです。

関連記事:
2足のわらじ....ほんもののテノール歌手ヴィットリオ・グリゴーロ

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