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《IL CORSARO 海賊》レビュー( l'opera 2010年1月号):すばらしいスペクタクル [ヴェルディIl Corsaro 海賊]

オペラ雑誌"l'opera"の1月号にチューリヒ歌劇場の《IL CORSARO 海賊》のレビューが出ました。

みごとな公演
成長し続けているテノール、ヴィットリオ・グリゴーロ、彼のコッラードは、登場人物たち中でも際立っていた。私は、昨年の冬(2009年2月)のバレンシアでの《ファウスト》で論評したように、すでにその能力に注目していたのだが、グリゴーロは、更に良くなっている。声は、美しく、突出していて、非常にはっきりしている。そのスタイルは、いつものように過度に情熱的で『外向的』だが、今回はそれが効果的でぴったり当てはまっていた。グリゴーロは、その注目に値する役作りの中でも、3幕は本当に最高だった......gri_corrado_gulnara.jpg
グルナーラは、難しいドラマティコ・タジリタの役だが、カルメン・ジャンナタッシオ(写真右)は、とてもよかった。........
メドーラのエレーナ・モシュクは、優美な軽やかさで完璧といえる.......
カーテンコールでは、ヴィットリオ・グリゴーロとカルメン・ジャンナタッシオへの最高の熱狂的歓声とヴィジュアル・チームへの手拍子によって、成功を確信......


2009年2月の《ファウスト》では、次のように書いています。

『ファウストとしてヴィットリオ・グリゴーロは大成功をおさめた。若いテノールは、もっと慎重な用心深さをもって情熱を注ぎ込むことが必要かもしれないが、実際にとにかくすごく注目に値するものを持っている。中音域は、柔軟で情熱的で力強いが、一方、中音域から低音域への下降では、美しく練られた声が、多分、高音で《押す》歌手の癖で、粉状になる傾向があるように感じた。才能豊かなテノールが、どんなに才能があったとしても、この分野のレパートリーに取り組む時、曲の作風と様式にも気を配るように忠告したくなる。ファウストは、トゥリドゥではないが、ニュアンス、陰影、弱音のより優れた探求は、間違いなく正当で適切なもので、マルゲリータとの二重唱では、実にうまくその成果を引き出した。このことは、注目に値する試みだった。.......
シュロットとグリゴーロは、この公演を成功させ、カーテンコールでは、拍手喝采を受けた.....』

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