駅の伊達男 ヴィットリオ・グリゴーロ：スイスの雑誌 2008.10.27 Nr.44

ヴィットリオ・グリゴーロ
駅の伊達男

オペラ界の新星イタリア人テノール、ヴィットリオ・グリゴーロ（31）は、チューリヒ中央駅の「椿姫」で前の週を興奮のるつぼにした。

数千人の通行人に加えて、577'000以上のライブ放送視聴者が釘付け。9番線ホーム、駅構内とカフェLes Arcadesは、一時、愛と苦悩の場となった。芝居上、ヴィットリオ・グリゴーロはその若々しい額にしわを寄せ、助けを求めて見上げ、胸の張り裂けるようなアリアを歌った。

プライベートでは、とても気が置けない。このトスカーナ人は、ペルシャ人の妻Roshi Kamdar（35）と高級なチューリヒベルグに宿泊していてもとても気さく。フード付きのヤッケにトレーナーズボンという格好で、ソファにくつろいでリラックスして座っている。「オペラの舞台の心地よさから遠く離れて、人々のまっただ中に登場するのは、まさしく本物の挑戦でした。それでも、僕はまたやりたいです」ただし夏のほうがいい。「寒い季節は何かにつけて面倒で煩わしいです。声は非常に敏感に反応します」

普通、オペラ歌手は、悪魔にとっての聖水といった感じで、寒さと吹き抜ける風を嫌う。「でも、リスクがなかったら、人生は全然おもしろくないです」この若いテノールの舞台を見逃した人も大丈夫。チューリヒ歌劇場のドニゼッティの「ルチア」の舞台にまだ２回立つ。まず12月26日。次は28日。
schweizer_illustrierte(スイス画報)：2008.10.27　Nr.44

スイスでは９月30日午後８時5分からの《チューリヒ中央駅の椿姫》の快挙で一日にして有名人になったようです。ジュネーヴ大劇場《ドン・カルロ》出演の時も、歓迎のインタビュー記事が出ましたが、こういう一般の雑誌でも取り上げられたのも、画期的なプロジェクトとテレビ放送の影響でしょうね。

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タグ：チューリヒ　駅　椿姫

コメント 5

これでグリゴーロ君もスイスを中心にすっかり人気者になって、これからもチューリッヒ歌劇場で歌ってくれると嬉しいです！（チューリッヒは物価は安くはないけれど、とにかく過ごし易いし、歌劇場は大き過ぎず、音響も良いから私も好きなんです＾＾；）

by babyfairy (2008-10-29 09:13) 

babyfairyさん、お帰りなさい。
またやりたい....って言ってますね....
彼にとって、「オペラの舞台は心地よいもの」なんですね。
by keyaki (2008-10-29 09:42) 

くつろいだ雰囲気が出ていて、いい男ですね。横にぬいぐるみがありますが、好きなのかしら？
いろいろな写真をアップしてくださっていますが、どれもポップスターか映画俳優みたいですよね。知らずに見たらオペラ歌手とは思わないでしょう。

「またやりたい」とはうれしいですね。
ずいぶん前に何かで読んだのですが、リゴレットの伝説的な演出があるとか。
舞台は禁酒法時代のシカゴ、マントヴァ公はバーのマスターであだ名はデューク。指を鳴らしながらジュークボックスのスイッチを入れると「女心の歌」が始まる・・・。
この演出、グリゴーロのマントヴァ公で復活してほしいと思います。

by ペーターのファンです。 (2008-10-29 22:02) 

ペーターのファンさん

>横にぬいぐるみがありますが、好きなのかしら？
なんなんでしょうね。カメラマンがアクセントに置いたのかしら....
ホテルの客室の備品のテディベア君かもしれませんね。

>どれもポップスターか映画俳優みたい
ポップの方のファンは、みなさん写真大好きですから。
私は、オペラの舞台写真を見ながらオペラの録音聞くとか好きですね。
iPodに入れる写真もことかかなくていいですよ。
彼のHPのトップにルチアの棺の上に乗ってる写真なんて、これ誰？みたいですよ。ご覧になりましたか？　けっこう角度によって変わるんですよね。
http://www.vittoriogrigolo.com/home_page.php

そのリゴレットはLD持ってます。ENOの公演なので英語歌唱なんですよ。
演出は、ジョナサン・ミラーだったかな。
リゴレットがバーテンなんですよ。
by keyaki (2008-10-30 12:47) 

>ぬいぐるみ
写真の雰囲気を盛り上げてますね。
もしかしたら、このホテルの客室に住んでいるクマちゃんかも・・
by euridice (2008-10-31 07:39)