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《椿姫》アルフレード:ゲオルギュー+ブルゾン ☆VideoClip☆写真集 [La Traviata 椿姫]

※グリゴーロは、イタリア国内では、2005年以来のオペラ出演で、2年もオペラから遠ざかっていたため、ほとんど忘れられていたようです。シーズン発表当初は第三番目のアルフレードでしたが、アラーニャの降板、フィリアノーティの入院で、突然プレミエ歌手に躍り出ました。もちろん実力があったからですが、注目度が高い公演でしたので、これで、2年間のブランクも一気に埋めることができたのではないかと思います。このへんの経緯を本館ブログで記事にしました。『2007年ローマ、ゼッフィレッリ《椿姫》のドタバタ舞台裏:ゲオルギューの相手役は...』(2008.8.20追記)
ヴェルディ作曲"椿姫 La traviata " 2007年4月20〜5月3日 ローマ歌劇場

↑リハーサルフィナーレVideoClip
グリゴーロ=アルフレードのハイライト
ジャンルイジ・ジェルメッティ指揮
フランコ・ゼッフィレッリ演出
Violetta Valery:アンジェラ・ゲオルギュー (20,24)
Alfredo Germont:ヴィットリオ・グリゴーロ (20, 22, 24, 27)
Giorgio Germont:レナート・ブルゾン (20, 22, 24, 28)
アルフレードはフィリアノーティの予定でしたが、病気で降板、この時の《椿姫》は、全10公演でしたが、ヴィオレッタ4人、アルフレード3人、パパジェルモン3人、フローラやアンニーナ、その他の脇役まで2人〜3人キャスティングされています。ローマ歌劇場の人材の豊富さか、歌手にチャンスを与えるという方針なのか.....
★シーズン発表時のキャスト:2006.12.23現在のキャスト
参考:2007年4月20,21,22,24,26,27,28,29日 5月2,3日全10公演
ヴィオレッタ:Angela Gheorghiu (20, 24) /Irina Lungu (21, 29) /Myrtò Papatanasiu (22, 26, 28, 3)/Anna Rita Taliento (27, 2)
アルフレード:Vittorio Grigolo (20, 22, 24, 27) /Marius Brenciu (21, 26, 28, 2)/Alfredo Portilla (29, 3)
ジョルジョ・ジェルモン:Renato Bruson (20, 22, 24, 28) /Dario Solari (21, 26, 2) /Paolo Coni (27, 29, 3)

DARIO SOLARI ダリオ・ソラーリ:1976年ウルグアイ出身。2003年1月モンテカルロ、ベニーニ指揮、ルッジェーロ・ライモンディ演出の《ドン・カルロ》でロドリーゴを歌っている。

レビュー:il giornale della musica
ゼッフィレッリの豪華な舞台と、大勢の合唱団,ダンサー、エキストラの動かし方とかは、アルフレードが2回、コーラスの小グループにつまずいた...とかちょっと皮肉っぽく書いていますが、ヴィットリオ・グリゴーロについては好意的に書かれています。
『グリゴーロが、完璧なスタイルで歌うのには驚かされる。この彼の最初のヴェルディの取り組みにあちこちでまだネモリーノを感じるが、しかし、そこには、'Dei miei bollenti spiriti'の情熱と熱意、また2幕フィナーレの怒りと激しさがある。』

イタリアのオペラ・フォーラムでは、フィリアノーティの代わりにヴィットリオ・グリゴーロが発表されると、この若いテノールの情報なにかある? というコメントに対して、ここで、彼の声が聞けるよ、とYoutubeにアップされているポップスが紹介されたり、クーラのオテロのDVDのカッシオですよ...とかその程度の情報だったようですが、プレミエは、好意的なコメントが多かったです。たとえば『ヴィットリオ・グリゴーロには感嘆させられた。素晴しい声のカラーに恵まれたくましいアルフレード、舞台上では大胆で図々しいが、かといって決して下品にはなっていない。この役を損なうものではなく 優雅さを保つことに成功していた。 "Parigi o cara"の出だしを間違えたことがちょっと残念...』

★コリエ・デッラ・セーラの関連記事:
Alagna, dopo il caso «Aida» niente «Traviata» a Roma (2007.2.25):アラーニャ降板
«La Traviata» con regia di Zeffirelli e la Gheorghiu perde il tenore: Filianoti ricoverato in ospedale (2007.4.12):フィリアノーティ腹膜炎で入院
Nella disfida per Violetta la spunta Vittorio Grigolo (2007.4.15):グリゴーロがプレミエ歌手に
«La Traviata ama me»(2007.4.15):グリゴーロのインタビュー
«La mia Violetta sexy» (2007.4.18)
ALL' OPERA (2007.4.20):映画館で上映
Zeffirelli, la sfida dell' ottava Traviata (2007.4.21)
Gelmetti, «Traviata» non velleitaria (2007.4.22)
Angela Gheorghiu malata, in «Traviata» Irina Lungu (2007.4.25):ゲオルギュー体調不良を理由に1幕で降板


2007年4月20日 ローマ歌劇場《椿姫》写真集:ゲオルギュー、ブルゾン、グリゴーロ(クリック拡大)
gri_geo_roma2007_30.jpggri_geo_roma_2007_20.jpg


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rosina

椿姫の舞台写真が一杯!!
来年、チョーフィとフェニーチェでも歌いますけど、やっぱり椿姫はこういう古典的な舞台で観たいオペラです。

ゲオルギューは個人的には特にファンではないんですが、それでも椿姫には合っていると思うし、ブルゾンのパパは文句無し。そしてこのトリオを完成するかのようなグリゴーロ君のアルフレード。映画館で上映されたなら、どこかに映像が残っているはずですよね。これはDVDにはならないのでしょうか?なって欲しい!!
by rosina (2008-08-21 09:25) 

keyaki

rosinaさん
フィリアノーティは腹膜炎って、もしかして虫垂炎を薬でおさえていたためだったのかも、即入院だったようですから。
フィリアノーティの入院で、ゲオルギューの相手役となったわけですが、ゼッフィレッリは、3人のテノールは、皆 ragazzi cariniで魅力的なんて言っちゃってギリギリまで誰が歌うか言わなかったみたいです。
やっぱり、プレミエを歌わないと注目されませんから、グリゴーロ君には神さまがついているみたいですね。(笑
彼としては、自分はローマっ子であとの二人は外国人だから自分だ...と思っていたようですけど。これでオペラ界から忘れられそうになっていたのを一気に挽回ですから。

ゲオルギューって魅力的ですよね。
この後すぐに歌ったスカラ座のが映画館上映もされて、DVDも発売されますけど、ゲオルギューのファンならアルフレードなんて誰でもいいかもしれませんけど、ヴァルガスなんですよね。本館の方でちょっと書きましたが、「カウフマンに代わる」って、噂はあったようです。
ステファノが、アルフレードはわりと苦労する役だけど報われない、どんなに素晴しく歌っても、ヴィオレッタに拍手がくる...みたいにぐちってますが、たしかにそういう役回りですね。

フェニーチェのはカーセン演出で、あれはどうみても日本人の成金親子ですよね。グリゴーロ君もメガネかけて、首にカメラをかけちゃうのかしら?
by keyaki (2008-08-21 10:07) 

rosina

カウフマンですか〜。 相応しい役ならば良いですけど、アルフレードにはちょっと声が合わないような気がします。まだマンリーコなら判るけど。もっとも、トロヴァトーレになると私は断然ルーナ派なのでマンリーコは二の次だけれど。

フィリアノーティも好きだけど、最近は以前はあった声の柔らかさが失われ、代わりに声が重くなりつつあるような気がします。中にはクラウスみたいに殆ど変わらない人も居るけれど、大概のリリックテノールはデビューして10年も経つと若い時の柔らかさや軽さが失われるのはほぼ必須のようですね。それはどうもあのフローレスでも免れない運命っぽいですし(ペーザロの開幕コンサートでは調子が悪かったのか、或いは声の変化なのか、高音に苦労している様子でした)。

フェニーチェのはカーセンのなんですか。ちょっとがっかりですね。でも今のグリゴーロ君の声はアルフレードとかロドルフにぴったりだと思いますね。今度のルチアには行く事にしたので(って、こちらの演出がどんなかも判らないんですけどね)、グリゴーロ君も声に柔らかさや瑞々しさがあるうちに聴いておく事にします。
by rosina (2008-08-22 09:20) 

keyaki

rosinaさん
私もカウフマンは、録音で聞く限り、中途半端な声質なんで、まあ、あの容姿でなければ全く関心がないですけど。

「声の成熟」っていうのもよくわかりませんが、長く歌っていれば当然うまくなるんですよね。しかし、個人差はあるでしょうけど、年とともに、多少は柔らかさとか輝きみたいなものが失われるので、テノールの一番いいときは28〜38才くらいで、バリトンが28〜48才くらいで、バスが28〜55才.....あとは表現力で補うということかな。これは、私が思いつきで言ってるだけでなんの根拠もないんですが....
グリゴーロ君はインタビューで「僕の声は、赤ワインみたいに成熟してんだ...
」なんて、自画自賛してましたけど、あれはいつのインタビューだったかな。2006年ということは29才。
テノールは、一番寿命が短いと言われていますから、その分ギャラも高いんでしょうね。

>今度のルチアには行く事にしたので(って、こちらの演出がどんなかも判らないんですけどね)

新演出でしたね。ゲネプロが終わったあたりにチューリッヒのサイトにビデオクリップがアップされるはずです。

>Damiano Michieletto

2007年ペーザロの「泥棒かささぎ」の演出家みたいです。舞台装置衣裳も同じ人なんでチームを組んでやってるんですね。
かなり変わった舞台のようですけど....評判はどうだったのかしら?
by keyaki (2008-08-22 15:30) 

rosina

>テノールの一番いいときは28〜38才くらい

とすると、フローレス、フィリアノーティ、そしてグリゴーロ君も後、数年・・・^^;;。カウフマンに至ってはもう既に過ぎている・・・。ィリアノーティの場合も、ペーザロやムーティのスカラ座で歌っていた頃からの10年間が声的には一番良くて、フィリアノーティは病後の声はかなり固くなった印象で、私としては『最盛期を逃したかな』と感じている所です。フローレスは最盛期のうち数年はキャッチできたかも(笑)、だからグリゴーロ君に冠してはその時期を逸せずに、1〜2度は少なくとも実演で聴いておきたいです。

>Damiano Michieletto

演出のかささぎは初日に観ました。劇場内はブラヴォーとブーの両方で大変でしたね。でも、後日出た評判の方はなかなか良かったんじゃないでしょうか。観た人の間でも『ドイツ的過ぎる』と嫌う人から、『ロッシーニの音楽のエネルギーが感じられて良い』と言う人まで様々でした。
by rosina (2008-08-22 20:59) 

euridice

これこそ「美男美女でやるぞ!」にふさわしい「椿姫」ですね!
by euridice (2008-08-22 23:13) 

keyaki

euridiceさん
ファブリッツィーニとアラーニャで、ムーティが言ったんですよね。
ゲオルギューは、絵になりますね。
ゼッフィレッリが今回のヴィオレッタは官能的路線でやる...と言ったとか。アルフレードは冷たく計算高い男路線だとか.....
by keyaki (2008-08-23 12:07) 

keyaki

rosinaさん
カウフマンって、過ぎちゃってましたか。
彼って、注目されるのが遅かった? ということは地味? というか慎重派?
こういうオペラ歌手を好む人って多いようだけど、私は、派手で、チャレンジ精神旺盛な歌手が好きですね。

>>Damiano Michieletto
名前はイタリアっぽいですけどドイツなんですか。どんなのになるのか楽しみ、衣裳も似合うのをお願いしたいです。なんでも似合うでしょうけど。


by keyaki (2008-08-23 12:22) 

rosina

ダミアーノはイタリア人だと思います。ただ、時代や設定を読み替えた舞台演出が『ドイツ的』と感じる人もいるようです。

私は欲を言えば、美声で歌唱技巧や技術もしっかりしていて、演技派で、スター性もあり、しかもお客さんを楽しませよう、と言う意欲が感じられる歌手が好きですね。
by rosina (2008-08-24 09:22) 

keyaki

rosinaさん、
>時代や設定を読み替えた舞台演出が『ドイツ的』
なるほど....ヴェネツィア出身でした。

グリゴーロ君のメッセージによれば、
「ルチアのディレクターは若いです。並外れたアイデアと若い新鮮なタッチで、素晴しいものになりそうです。....」
ということですが、写真ではそんなに若くみえませんが、ゼッフィレッリとかロンコーニとか大御所より若いってことかしら....
by keyaki (2008-08-24 19:34) 

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