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パリ国立歌劇場 l’Opéra Bastille リゴレット(2017.5.27〜6.27 ー11公演)☆リハーサル ☆レビュー ☆舞台写真 [リゴレット]

◎両ソプラノをご覧になったかたのレポートによれば、最後の2公演を歌ったLisette Oropesa、とてもよかったそうです。それで、27日も急遽見に行かれたとか。グリゴーロは、オロペーザとは、メトの「リゴレット」(2013.4〜5)で共演しています。
 コメントにもありますが、最後の2公演は、水面下でオロペーザに引き継ぐことが決まっていたのかもしれません。
 シエラとオロペーザはアメリカ出身ですが、とてもよく似ていて私なんか写真ではどっちかな....なんですが。ナディーン・シエラ(1988.5.14 フロリダ)は、お母さんはポルトガル人、お父さんはプエルトリコとイタリア系アメリカ人だそうです。リゼット・オロペーザ(1983.9.29 -ニューオリンズ)は、キューバ系アメリカ人(両親がキューバからの移民)だとか。
(2017.6.30)


◎インスタグラムとかツイッターにアップされているビデオのまとめ、下のインスタグラムのビデオを追加しました。




◎1ヶ月間11公演(5/27〜6/27)、長丁場のパリの「リゴレット」終りました。

gri_duca20170627.jpggri_duca2017_oropesa.jpg
(2017.6.28)



◎インスタグラムとかツイッターにアップされているビデオのまとめ
(2017.6.25)



◎24、27日はジルダがLisette Oropesa に、Nadine Sierraは、体調不良(illness)で降板。
(2017.6.25)



◎"Questa o quella"
(2017.6.24)



◎「リゴレット」最後の場面、殺し屋スパラフチーレから死体の入った袋を受け取ったリゴレット、これで公爵の奴に復讐を遂げることができた.....と思った瞬間、あの公爵の能天気な歌声が.....
 この場面は通常舞台裏で「女心の歌」を歌います。グリゴーロがインスタグラムに動画をアップ、一枚目は飴をなめながら待機、2枚目はいよいよ出番.....
gri_duca2017pari_insta1.jpggri_duca2017pari_insta2.jpg

YouTubeにまとめてアップ
(2017.6.21)



◎最後に公爵が上着を取りに来ます。
(2017.6.13)  


gri_duca_2017parigi_12.jpg
(2017.6.5)


◎Opéra national de Paris のチャンネルにビデオがアップされました。


 もう一つリゴレットとジルダの Si vendetta (Nadine Sierra & Željko Lučić)
(2017.6.1)


◎劇場のホームページに、やっと今シーズンの舞台写真が掲載されました。
 Rigoletto 14 images
 グリゴーロが写っている舞台写真を転載します。
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(2017.5.29)


◎レビュー:
・Classicagenda:Rigoletto à l’Opéra Bastille : maudite vengeance / Sonia Bos-Jucquin

 昨年のプレミエ公演ではグートの演出について、意見が分かれていたが、今シーズンは完璧にリニューアルされ、音楽とヴォーカルでも議論の余地のない成功となっている....って言ってる?

・ResMusica:Un grand Rigoletto dans une petite boite / Steeve Boscardin
  同時にグリゴーロのインタビューも
 Vittorio Grigolo, ténor bête de scène mais pas que / Steeve Boscardin
  今後歌う予定のものは「カルメン」「トスカ」「仮面舞踏会」、多分「道化師」だそうです。

・Forum Opéra:Rigoletto - Paris (Bastille) / Christian Peter
・Ôlyrix:Rigoletto cartonne à Bastille / Charles Arden
(2017.5.29)



◎いよいよ初日
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(2017.5.28)


◎ドレスリハーサルのカーテンコール(2017.5.24)、ナディーヌ・シエラと指揮者のルスティオーニの間の男性はどなたかしら....考えられるのは合唱団の指揮者かなぁ。
gri_duca_parigi2017_dressrehearsal.jpg
(2017.5.25)


 パリ国立歌劇場の facebookにリハーサルのビデオがアップされています。

クリック:ビデオにリンク

 リハーサル写真がONPのホームページにアップされました。ご覧のように、かなり変った演出、昨年の公演の記事「パリ(バスティーユ)新演出「リゴレット」:ドッペルゲンガー・リゴレット(2016.4.9〜5.30)」のコメントが参考になります。しかし、クラウス・グートって、パリのお気に入り演出家なんですね。
 
◎リハーサル写真、Rigoletto - Répétitions 21 imagesから
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リゴレット:2017年5月27, 30日/ 6月2, 5, 9, 12, 15, 18, 21, 24, 27日 (11公演) Opéra Bastille
Direction musicale:Daniele Rustioni
Mise en scène:Claus Guth
Il Duca di Mantova:Vittorio Grigolo
Rigoletto:Željko Lučić
Gilda:Nadine Sierra (24,27/Lisette Oropesa)
Sparafucile:Kwangchul Youn
Maddalena:Elena Maximova
Giovanna:Marie Gautrot
Il Conte di Monterone:Robert Pomakov
Marullo:Christophe Gay
Matteo Borsa:Julien Dran
Il Conte di Ceprano: Mikhail Timoshenko
La Contessa:Veta Pilipenko
Paggio della Duchessa:Laure Poissonnier
Usciere di Corte:Christian Rodrigue Moungoungou


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サンフランシスコ人

11月、ナディーヌ・シエラはサンフランシスコに再登場....

http://sfopera.com/discover-opera/201718-season/manon/
by サンフランシスコ人 (2017-05-26 06:56) 

久美恵

こんにちは!6月は用事があってヨーロッパに行くのでこのリゴレット見て来ます。とても楽しみです。
ー今後歌う予定のものは「カルメン」「トスカ」「仮面舞踏会」、多分「道化師」だそうです。
やはりパリアッチ・・・来ましたねーーー
どのテノールもパリアッチはとってもやりたい役だそうです。普通の役は頭が完全に理性的に働かなくてはならないけれど、カニオはそれにプラス劇場的とも言える感情で気持ちいいらしいですヨ
by 久美恵 (2017-05-30 12:11) 

keyaki

サンフランシスコ人さん
ナディーヌ・シエラ世界で活躍ですね。

あら、ファビアーノがデ・グリューなんですね。
サンフランシスコでは人気者なんですよね。
LAではまだ知名度が低いのか、500席くらいのThe Broad Stageでのソロコンサート、空席が目立ったとか....


by keyaki (2017-05-30 16:55) 

keyaki

久美恵さん
>リゴレット見て来ます
それは楽しみ、レポートよろしくお願いします。
グリゴーロはこの時期、全仏オープンテニスがあるので、パリに居たいのではないかと思いますので、観戦疲れしないようにして欲しいですね。

このリゴレット、昨年が新演出だったんですが、段ボールのリゴレットと言われているようです。ホームレスになったリゴレット(役者)が抱えている段ボールの中での回想シーンということみたいですね。
フランス語なので、よくわかりませんが、今シーズンの方が評価が高いようです。

グリゴーロの「道化師」いつのことやら、レポートリーには慎重ですから。

6月にヨーロッパということは、ヨーロッパではないですが、ロンドンでオテロもご覧になるんでしょうね。私の年代だとクーラとかドミンゴですが、カウフマンってイメージ的には中東っぽい顔ですから、ムーア人って感じですけど。
ちなみにグリゴーロは、オテロはあり得ないそうです。

by keyaki (2017-05-30 17:23) 

助六

お久しぶりです。
30日の2日目の公演を見てきました。

演出は1年ぶりに見直しても特に新たな発見があるわけでもありませんでした。再演時にもう一度見ると、全体の出来はああいうもんだともう承知しているいるから、個々のアイデアはそれなりに楽しめることも結構あるもんですけど。そういうこともありませんでした。

グートは私は嫌いではありませんが、本当に感心したこともありません。
確かにパリでは監督として昨シーズンから実権を得たリスネールがよく起用してますね。このリゴレットに加え、今年初め1月のローエングリーン(これはスカラのプロダクションの再演)、来シーズン12月のボエーム新演出と。
でも彼は特にリスネール・ファミリーというわけではなく、最初にオペラ演出に起用したのはミュンヘン・ビエンナーレの監督やってたルジツカらしいし、僕が初めて彼の名を意識したのは99年のザルツでのベリオ新作初演や2000年のザルツのタウリスのイフィゲネイアでしたが、これらはモルチエの出し物でしたね。
初めて実見した彼の演出はシューベルトのフィエラブラスでこれは2006年。チューリッヒのシャトレ客演でしたから、ぺレイラのプロデュースですね。因みに僕がカウフマンを主役で聞いたのもこのフィエラブラスが初めてでした。
要するにルジツカ、モルチエ、ぺレイラといった独語圏の重要監督に見出されて、モダン系の流行に敏感な商売人のリスネールがその流れに乗っかったということなんでしょう。
リスネールはすでにスカラの監督時代にも12年3月に影なき女を、12年12月のシーズン開幕のローエングリーン(私も見に行きました。)をグートに託してましたね。

それで音楽面はと言うと、、まずリゴレットのルチッチですが、彼は5年前にもバスティーユでサヴァリの古い演出でリゴレット歌ったことがあって、「ヴェルディ・バリトン」という評判に引かれて聞いてみたら、まあ確かにヴェルディ・バリトンの端くれなんでしょうが、声も歌もかなりお粗末でガックリというのが率直なところでした。
ヴァーグナーでも似たような印象でした。
今回は5年前よりマシでしたが、声の威力も今一つだし、レガートがかすれたりでやっぱりという感じ。もちろんヌッチのリゴレットみたいな圧倒的な人間的包容力もありません。70過ぎたヌッチが出してたヴェンデッタ最後の変イも出してませんでした。欧州主要劇場のレパートリー上演を立派に支えてるレヴェルの人であるのは確かですけど。

ヴェルディ・バリトンと言うと、リゴレットに関しは70越しても若い歌手も及ばないほど高音の輝きさえ保持していたヌッチが化け物的存在でしたが、さすがにここ1年でコケ始めたという話も聞きます。
今は比較的若い世代ではテジエあたりが先頭でしょうかね。

ジルダのシエラはリリコで最初は一瞬ヘンドリックスの再来かと思いましたが、あれほどか細い声ではなく、腰の強さと粘りがあってヘンドリックスとレオーナ・ミッチェル(共に古いですね《笑》)の間くらいの感じ。トリルやレガートのディミヌエンドの技術は見事だし、コロラトゥ―ラ・レジェロ以上の力もあって悪くないんですが、音色の変化がもう少し欲しいところ。

グリゴーロは(特にカウフマンばっかり聞かされる昨今では)まず明るく輝かしい音色が嬉しいし、図抜けたプロジェクションの技術でまっすぐによく通る発声と推進力がマントヴァ公のノーテンキな性格に合ってる。でもスタイリッシュなコントロールもよく利いてるから文句ないですね。彼を初めて聞いたのは、09年のシャンゼリゼのミュンヘン引越しのボエームだったと思いますが、当時リリコの声の圧迫感が気になったものでしたが、あれから8年を経て、もともと軽い声を力強く飛ばしていく技術には何の無理もなく、もしかしたら声を無理強いしてるのではという懸念はまったくの杞憂でしたね。
特に2幕のアリアの最初のシェーナ部分の力強く効果的なアーティキュレーションなど見事なもの。
オランジュの時と違ってカバレッタの繰り返しも実行してましたが、これは指揮者の意向でしょうかね。
女心の歌の最後の高音も品を失うことなく力強く伸ばしてヤンヤの喝采を受けてました。
カーテンコールでもブーはゼロ。

フランス人の常連連中はグリゴーロの大げさな演技やステージマナーに眉をひそめる人が多く、損をしてる気がします、視覚面に引きずられて歌にも誇張を指摘する批判をしばしば聞くからです。僕自身は彼の歌は演技とは反対に端正で不自然な強調があると思ったことは一度もありませんが。
いつもの跪きカーテンコールもやってて、一般客には大ウケでも常連連中は揶揄気味。
イタリアの批評でも「何歌っても同じジェスチャー」とか見たような気がしますから、その種の反応はフランスだけではないようですね。

僕はグリゴーロの器用なコルサ―ロには感心しましたが、その後は重めの役に進むのは控えてるみたいですね。ポリオーネも止めちゃって、ドンカルロももう歌わないのかな?
パリでも来シーズンは出発点のリヌッチョなんかに戻っちゃうし、大げさなジェスチャーとは裏腹にキャリア管理には冷静な判断力と意志力を持ってる人のようですね。これは易しいことではないです。

ロンドンやメトでグリゴーロのフランス物、ウェルテェル・ホフマン・ロメオ・デグリューなんか聞いてきたフランス人常連たちは口揃えて「グリゴーロはなぜかフランス物の方がよい」と言ってるのでぜひ聞いてみたいもんです。リサイタルでもフランスでフランス物を歌ったことは一度も無いような気がしますが、どうでしたっけ? やはり用心して意識的に避けてるんでしょうかね。フランス人常連もグリゴーロの発音には納得してる様子でしたが。

しかし歌にもルックスにもより直接的なアピールのあるタイプのグリゴーロより、今はカウフマンの方が大衆的スターというのは不思議です。
まあカウフマンの影のある声と歌と風貌にシビれる女性客がいるというのも分からんではありませんが。グリゴーロはカウフマンみたいにチケット入手が大騒ぎにならずに済んでるのは、私にはむしろありがたいことですが、変てこな逆さま現象ではあります。

1幕のジルダとの2重唱では、演出の意向でしょうが眼鏡をかけた学生姿で登場するんですが、昨年のファビアーノはいかにもヒョロリとしたインテリ学生風で笑わさせましたが、グリゴーロが眼鏡かけて出てくると薄ひげ生やしてることもあって、イタリアの遊び人学生風情になって面白かったです。

スパラスフチーレのユン、マッダレーナのマクシモワも特に文句なし、モンテローネのポマコフは立派。

若いルスティオーニの指揮がたいへん魅力的でした。力強く骨太の音楽で、重さと軽さのコントラスト、ルバートのセンスも巧みで大いに楽しめます、所々ちょっとうるさかったり、リズムが硬くなったりするとこもあるけど。

そんな訳で音楽的には指揮とシエラとグリゴーロが合格点で全体としては中の上といったとこですかね。昨年プレミエ時のルイゾッティ、ケルシー、ペレチャッコ、ファビアーノによる上演と比べて全体的な出来は似たり寄ったりでどちらを取るかは趣味の問題という感じ。

このリゴレットと平行して、バスティーユではネトレプコとマッテイのオネーギンが上演されていて、、まあ昨シーズン以来リスネール監督になってからキャストの全体的水準はやや上がったかなというところ。
ネトレプコは最終公演をキャンセルしてブツクサ言われてますが。
演出面でもリスネールは昨シーズンはトロヴァトーレとリゴレット除いて新演出はほぼ全勝という大手柄でしたが、今シーズンの新演出は十全の評価を得てるものは一つもないですね。

リスネールは演劇畑出身で音楽には疎く、芸術的選択でも驚くようなことは何一つしませんが、財政面含めマネージャーとしてはプロで、モダン系の話題演出家と一定レヴェルの歌手を揃える実務的手腕は確かです。
2年前にTVインタビューで、普段は企業経営者相手の突撃インタビュー的なことをやってるビジネス・ジャーナリストのおばさんから最後にブラインドの曲目当てクイズを抜き打ちでやられてました。
結果は運命の力序曲もさらには何とVissi d'arteも「ある晴れた日」さえ分からず、カタラーニをノルマと間違え、カルメンを分かるのにも10数秒という体たらく。
僕も噂は耳にしてましたが、ここまでとは思ってなかった(笑)。
フランスでも、さらにイタリアでは「こんな奴がスカラの監督10年近くやってたのか」と大騒ぎになりましたが、今は収まってます。
マネージャーとしては音楽そのものの知識よりもカネ集めの手腕と人脈、芸術面は信頼できるスタッフを集めて任せる度量の方が重要とうのも事実でしょう。

http://www.dailymotion.com/video/x2h54yi

リゴレットは8日公演のチケット持ってるんですが、新国まねたわけではないでしょうが、なぜか平日真昼間のマチネなのでまだ行けるかどうか分かりません。
お喋り長くなり失礼しました。
by 助六 (2017-06-01 11:23) 

keyaki

助六さん
詳しいレポートありがとうございます。
1ヶ月もありますから、いつご覧になるのかな....と心待ちにしていました。
初日の公演を見た方がtwitterでグリゴーロ「絶不調」とコメントしてましたから....
グリゴーロ本人は、満足なできのようだったので、単にグリゴーロ大嫌いって方だったのかもしれません。
なので、助六さんのレポートを待っていたというわけです。
いつものグリゴーロのようで安心しました。

>オネーギン
ネトレプコ最終日キャンセルですか。
ヨンチェヴァもタチアナを歌うはずだったのに、スカラ座でミミを歌ってるようですね。

リンクありがとうございます。(曲目当てクイズは13:29くらいから)
ワリーはともかく、あとは常識の範囲のような気がしますが、オペラって特殊なのかなぁ。カルメンくらい、即答して欲しいですね。
リスネルってスカラ座のインテンダントの時イタリア語喋ったことがなかったんじゃなかったかな?
ペレイラさんは、イタリア語でいろいろ頑張ってますよね。

>お喋り長くなり失礼しました。
長いコメント大歓迎です。


by keyaki (2017-06-01 18:50) 

助六

僕の勘違いでもう一回持ってたチケットは8日じゃなくて、5日、精霊降臨祭の月曜の祝日のマチネーでした。ボケがさらに進んできましたね。

アクシデント続きの公演でした。
幕間は1幕の後に1回だけなんですが、1幕は問題なくグリゴーロも好調に終わりました。

休憩終了後オペラ座のねーちゃんが出てきて、「グリゴーロは不調だけど歌います」とのアナウンス。
確かに調子は良くなく、2幕最初のアリアは抑えて歌ってましたが、カバレッタはちゃんと繰り返してました。最後のニ音上げないのは、オランジュや今回5月30日の公演と同じ。
アナウンスが無くても「不調かな?」と思ったと思います。
3幕の4重唱では高音が危なかったけどファルセット気味にして何とかこけずに切り抜けてました。
「女心の歌」も最後の高音は短めでやや危なかしかっただけどフォルテで歌いましたから、まあ立派なもの。
大健闘賞ということで、カーテンコールでは盛大な喝采受けてました。
30日に薄ヒゲ生やしていたグリゴーロは5日には剃ってましたね。

それで2幕半ばの「悪魔め鬼め」の後で幕が下りてきたので、「いやはやグリゴーロがついに降板か」と瞬間もちろん思ったんですが、もう一度出てきたねーちゃんが「技術的な問題で最低15分ほどの中断を頂きます」との説明。
多分舞台装置のトラブルだろうと思いましたが、15分ほど経って客席の明かりが上げられて、もう一度アナウンスがあり今度は「アーティストの一人を救急介入で運び出し。あと20分ほどお待ちを」となり一部の人はロビーに出ていきました。
結局45分後に再開、倒れたのはグリゴーロではなかったようで彼は続けて歌いました。
何が起こったのか、今のところ正確なところは分かりません。

ルチッチは思わぬ45分の休憩で余裕が出たのか否か、今回はヴェンデッタの最後を変イに上げてました。

掲載して下さってる写真では小さくてよくわかりませんでしたが、カーテンコールでは合唱指揮者のホセルイス・バッソがシエラとルスティオーニに挟まれてましたからゲネプロでも彼でしょうね。


>オネーギン
ネトレプコ最終日キャンセルですか。
ヨンチェヴァもタチアナを歌うはずだったのに、スカラ座でミミを歌ってるようですね。

ネトレプコは
5月7日 当初予定になかったメトのギャラに出演。
12日 パリ到着
13日 パリのオネーギン、ゲネプロに出演。
16, 19, 22, 25, 28日 オネーギンに予定通り出演。
20日 独テレビ出演をキャンセル。(病気?)
31日 当日発表で「個人的理由で」キャンセル 代役はエレーナ・スティキナ
6月初め サンクトペテルスブルク経済フォーラムのコンサートに出演。

何でもネトレプコは28日公演の際、すでにこれが最後という素振りだったそう。
28日は風邪気味だったという噂もありますが、
歌唱自体は見事で不調アナウンスもなかったそうです。
スティキナはネトレプコのアンダーで、メトのギャラに出たネトレプコは遅れて来て初日前の練習にはまったく参加しなかったので、練習では代わりに専らスティキナが歌ったそうです。
「ご褒美」の意味合いもあって、仲も良いらしいスティキナに最終公演を譲ったのではと憶測されてるわけです。
スティキナは聞いた人には大変好評でした。来シーズン、バスティーユのトロヴァトーレ再演に出演が予定されてるようですが。
私は22日と25日にネトレプコを聞きましたが、好調で82年のヴィシネフスカヤと並ぶ見事なタチヤーナでした。

ネトレプコは30日にはパリ不在だったそうですから、当日にしかキャンセルを発表しなかったオペラ座が文句言われてます。カウフマンと同じで彼女が歌う日は上乗せ料金でしたから尚更。
今回は何の補償もなし。

カウフマンが11月のホフマンを全公演キャンセルした時は上乗せ価格でしたからでした抗議が殺到し、オペラ座も定期会員には他演目の同じ数のチケットをプレゼントするという大盤振る舞いに出ました。
リスネールも今後は同じことは繰り返せないとクギ刺してましたが。
定期会員だけでなく、4枚以上ばら売りを買った客にも同じオファーの連絡があったそうですが、私は2枚だけしか買ってませんでしたから何もありませんでした。
同一ランクで残券が無い場合は一段上のランクの券がもらえたそうです。
一番トクしたのは15ユーロの上乗せがないランクのチケットを4枚以上買ってた奴で、35ユーロの券を同数もらえたとホクホク顔でしたね。
飛行機でやってきた外国客が最大の犠牲者。
さすがにオペラ座も来シーズンは上乗せ価格システムは止めたようです。

因みにカウフマンは、1月のパリのローエングリンでは、負担の大きい役にも拘わらず非の打ち所がない完全復帰で、皆黙りましたが、3月26日のミュンヘンのシャンゼリゼ劇場客演コンツェルタントのシェニエでは声に軽い引っ掛かりがありました。全体としては上出来でしたが。

ネトレプコは先シーズンのバスティーユのトロヴァトーレでも予定6回中2回をキャンセルし、しかもその間ロシアに帰っていたことが分かって色々言われてました。

16年1月28日 ゲネプロ 予定通り出演。マンリーコはアルバレスの代役でアンダーのエイヴァゾフ。
1月31日・2月3日 予定通り出演。
2月5日 モスクワでTV収録。
その後サンクトペテルスブルクで休暇。
エイヴァゾフと野外を散歩して風邪に。
大事を取りサンクトペテルブルクで入院。
2月8日 「病気」を理由にキャンセル。オペラ座は直前に発表。代役はシリーズ後半に予定されていたへー・ホイ。
2月11日 キャンセル。代役はへー・ホイ。ラジオ中継と映像収録の日だった。
2月15日 予定通り出演。

私も31日には無事聴けたものの、8日のキャンセルに引っ掛かりました。オペラ座のキャンセル発表が開演間際だったので、アナウンスは盛大なブーに見舞われてました。
最終日15日は奇跡の如くパリに舞い戻って歌ってくれましたが、風邪だったとは思えないような見事な出来でした。

ヨンチェヴァのバスティーユのタチヤーナはスカラのミミと重なってましたから、最初からどうなるんんだとは言われてました。
でも飛行機で往復しながら歌うことは可能だし、彼女が最近レパートリーに加えたタチヤーナをネトレプコの後に歌うのならインセンティヴも働きそうなので、僕も多分歌うだろうと期待してました。特に昨年3月のガルニエのイオランタは素晴らしかったですし。
珍しく一応理由の説明の付いたキャンセル発表でしたが、その理由というのが「役のパーソナリティーも音楽書法も自分には合っていないから」というものだったので皆首をかしげました。
昨年12月のDOBでの役デビューは好評裡に終わったようですし、イオランタの出来からしてタチヤーナはこれといった声楽的困難があるどころか、むしろ向いてそうに思えたからです。
オペラ座によると彼女はタチヤーナは他のプロダクションでももう今後歌わないと言っているというし、実際他劇場で進んでいたプロジェクトもキャンセルしたいう噂もあるので、ホントかも知れませんが。
いずれにせよ残念でした。皆が忘れた3年後くらいにまた歌いだしたりするかも知れませんけどね。

>リスネルってスカラ座のインテンダントの時イタリア語喋ったことがなかったんじゃなかったかな?

結構喋ってますね。

https://www.youtube.com/watch?v=bLrZVC7h6hI
by 助六 (2017-06-10 12:17) 

keyaki

助六さん
5日は、twitterで、グリゴーロ病気だったけど良かったヨ....と言っている方がいました。他にもいろいろアクシデントがあったんですね。
4日におもちゃのヘリコプターを飛ばして遊んでいたので、プロの意地で歌ったってことですね。
https://www.instagram.com/p/BU1ywCQgwyp/?taken-by=vittoriogrigolo

>ヨンチェヴァ
>でも飛行機で往復しながら歌うことは可能だし

ええ?? いくらなんでもそれはちょっときつい....
1回だけならともかく
両方歌ったとしたら
2017年 6月3,(7), 6, (10), 11, (13),14,15, 20 / 7月14
()がタチアナ
http://keyaki.blog.so-net.ne.jp/2017-02-10

ヨンチェヴァ来シーズンも大活躍ですね。
パリでは、ドン・カルロとボエーム
メトでは、フィガロの結婚の伯爵夫人、ボエーム、ルイザ・ミラー
スカラ座ではベリーニの「海賊」だそうです。


by keyaki (2017-06-10 14:46) 

mahnee

お久しぶりです。やっと一幕が見られると思ったら、削除になっていました。とっても素敵な衣装で、私的には大好きなんですが、全身を見られず、残念です。最後まで健康で千秋楽を迎えてほしいものですね!
by mahnee (2017-06-24 19:38) 

mahnee

もしか・・とおもいtwitter をみてみたら、ありました。第一幕のアリア。やっとあの衣装がみられて、よかったです!!ああいう時代がかった衣装って、Vittorioによく似合うと思いました。何風なんでしょう。右側の女性がやたらと今風なヘアスタイルなので、面白かったです。公爵の気合十分な雰囲気がよく出ていてこの暑苦しさ(笑)つかみはばっちり、観客をリゴレットの世界観に引き込む超キーポイントのアリアだなあと感じます。


by mahnee (2017-06-24 20:13) 

keyaki

mahneeさん
ごめんなさい。リンク先のURLに余分なものが入ってました。
直しましたので、大丈夫だと思います。

ジルダとの場面もアップしてほしいですね。
インスタグラムに舞台袖から録画した、2幕最初の場面がちょっとアップされていましたね。


by keyaki (2017-06-24 23:41) 

久美恵

24日見て来ました。グリゴーロはとても調子よかったですよ。いつも思うのですが最初は声大きいので大丈夫かな?持つかしら?と思いますがちゃんと配分考えてますね。La donnna mobile の最後の高音は物凄く立派で素晴らしかったです。一見いい加減に歌っている様に見える所もちゃんと考えて歌ってます。そうでなければ11回も歌えないですよ。それからNadineは多分病気じゃないですね。次のオーランジュの練習があるみたいですから。
by 久美恵 (2017-06-29 19:18) 

keyaki

久美恵さん
グリゴーロ、11公演完遂、皆勤賞でしたね。
最近は体調管理もうまくなってるようですし。

>ちゃんと配分考えてますね
テニスの試合と通じるところがあるんだそうです。

オランジュ音楽祭のリゴレット7/8, 11ですから、そうなんでしょうね。ヌッチは元気ですね。日本にも来ていたんですよね。




by keyaki (2017-06-30 00:17) 

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